GPS内蔵キットカットで当選者の居場所を察知――ネスレのストーカー型キャンペーン

いや、「炎上マーケティング」なんて言葉があるように、宣伝はある意味「目立ったもの勝ち」ではあるのですが……テクノロジーによるプライバシー侵害が問題になっているこのご時世に、あえて物議を醸すようなキャンペーンをネスレが英国で開始したそうです：

■ Nestlé launches We Will Find You promotion (York Press)

その名もネスレの"We Will Find You"キャンペーンについて。直訳すれば「あなたを見つけます」ですが、「お前を探し出すぞ！」とか「見つけちゃうよ……」風に訳すとヤバい感じがします。

ともあれどんな内容なのかというと、対象となっているお菓子（キットカットなど4種類）の中に当たり付きのものが混ざっていて、それを引き当てた人には1万ポンド（約130万円）の小切手が贈られるというもの。当選付きお菓子はわずかに6個。普通なら当選者に証拠を郵送してもらうところですが、何とこのキャンペーンでは当たりの袋にGPSを内蔵したお菓子（外見は通常のお菓子のように見えるとのこと）が入っていて、アクティベートされると当選者の位置情報を発信。それをキャッチした配達チームが、当選者のもとまで駆けつけて小切手を渡すのだとか……って怖いよ。

GPSのアクティベートがどんな形で行われるのか、報道を見ている限りではよく分からないのですが、公式の紹介映像ではこんな感じになっています：

これだとパッケージを開けただけで位置情報の送信が行われることになりますが……さすがにこれはイメージ映像で、ちゃんとオプトインというか、当選者の了解のもとでGPSがオンにされるのだと思いたいところ。でないと本当にストーカー行為になってしまい、炎上マーケティングでは済まされない騒ぎになってしまうでしょう。それに当選者が気付いていなかったら、間違ってアクティベート済みの発信機を捨ててしまい、ごみ処理場に配達チームが駆けつけることになってしまいますし。

ちなみに今後専用サイトもオープンし、6個の当りのうちどこまで発見されているのかも分かるようになるとのこと。6個がいつ発見されるのか、どこで発見されるのか（お土産として日本に持ち込まれるなんてことも！？）、そしてどんな騒動が起きるのか、楽しみなところではあります。

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