なんか久しぶりに2.0ネタで。最新の『日経トレンディ』(2007年3月号)を読んでいたら、こんな変わったお店についての記事がありました:
■ 一瞬たりとも気が休まらない?ドリンク価格が常に動くバー (『日経トレンディ』2007年3月号 209頁)
紹介されているのは、パリにある Footsie (フーチィ)というバー。こちらにちょっとだけ紹介がありますが、それ以外はWEB上に日本語の記事が見当たらなかったので、ポイントを箇条書きにしてみます:
- タイトルの通り、ドリンク価格が変動するというバー。"footsie"とは、イギリスの株価指数の通称。
- ドリンクの価格は、注文総数に応じて上下する。例えば最初の客が4ユーロのハイネケンを注文すると、数分後に0.2ユーロほど値上げされるといった感じ(逆に不人気だと価格が下がる)。価格は2~6ユーロ(300~900円強)の範囲で変わる。
- あるドリンクの価格が上昇し過ぎると、突然「大暴落」して価格が一気に引き下げられるという仕掛けも。
- 価格は店内に4台ある大画面モニターに表示され、刻一刻と変わっていく。
で、お客はここぞというタイミングで注文して、一晩に2~3回起きるという「大暴落」で盛り上がるという仕組み。ドリンク価格とはいえ、お客も「参加」して楽しめるという点で「バー2.0」と呼んでいいかと。また宣伝を全くしていなかったにもかかわらず、クチコミで人気が広まっている点も2.0的です。
バーは楽しむために行くところなわけで、お客を楽しませる仕掛けがあるのは当然ですが、そこに「参加」という要素が加わりつつあるのが面白いと思います。そういえば、以前も「バー+掲示板」というアイデアがあることを紹介しましたし(バーで「2ちゃんねる」?)、今回の Footsie が「バー+オークション」だとすれば「バー+SNS」「バー+カスタマイズ/パーソナライゼーション(メニューにないカクテル・料理を自由に創作し、新メニューとして保存・シェアできる)」「コンシューマー・ジェネレーティッド・バー(いっそのこと材料持ち込みから料理・販売までお客に開放する)」なんてものが今後考えられるのかも……。
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