Mixi や ブログの例を出すまでもなく、WEB上における匿名での情報は是か非か?なんて議論が続いているわけですが、海外で「身分を隠して本当のことを言い合おう!」というサイトが登場したそうです:
■ Do You Have A Hidden Life? (Blog Herald)
紹介されているのは、その名も"Hidden Lives"(隠された生活)というサービス。ブログのような、SNSのようなサービスなのですが、Blog Herald の記事に倣って「ソーシャルメディア」と表記してみました。アカウントを取得してログインすると、「私の人生が変わった瞬間は……」「鏡を覗くと見えるものは……」「最後に泣いた時は……」などの「お題」がランダムに出題され、それに対してコメントを書いていくようになっています。書かれたコメントは、トップページにモザイクのように表示されます(ちなみに簡単な絞込みとソーティングも可能):
1つ1つのイメージが投稿されたコメントを示していて、カーソルを合わせると画面上部に「お題」(この場合だと「私の最も辛かった時代は……」)が、ポップアップでそのユーザーのプロフィールが表示されます。ここでクリックすると、投稿されたコメントが読めるという仕組み。さらに個々のコメントには投票もできるようになっていて、得票数は「~人のユーザーが自分をさらけ出したことに『ありがとう』と言っています」のように表示されます。
この得票数の表示方法からも分かる通り、Hidden Lives は「匿名で自分をさらけ出すこと」がテーマとなっています。ユーザー登録の際、実名の登録は求められず、登録できるのは住んでいる国と町、生年月日(※表示されるのは自動計算された年齢だけ)のみ。もちろん実名をニックネームにしてもいいのですが、"About"ページではこのように解説されています:
Everyone leads two lives.
An 'outer' life filled with day-to-day activities and to do's. Jobs, routines, meals, meetings, bills, discussions about the weather.
And then there is the 'inner' life. The things that you think but seldom say.
Hidden Lives is a space to reflect on your innermost thoughts, dreams, hopes, fears and imaginings. Pause, let your soul drift, listen and then reveal your hidden life to the world.
誰にでも2つの顔があります。
「表」の生活にはやることがいっぱい -- 仕事、習慣、食事、会議、支払、天気の心配。
そして「裏」の生活にあるのは、考えているけれど、なかなか言い出せないこと。
Hidden Lives は心の奥底にある考えや、夢、希望、恐れ、空想を映すための場所。ちょっと休憩して、心を解放し、あなたの隠された生活を世界にさらけ出しましょう。
あえて実名が隠せる場を提供することで、本心の情報発信を促しているわけですね。日本にも「はてな匿名ダイヤリー」があって、けっこう奥深いエントリが数多くありますが、「匿名だと無責任で、いいかげんな情報発信しか行われない」という人々は、こうしたサービスに触れてみるべきではないでしょうか。問題は匿名か否かではなく、真剣な発言がどうすれば引き出せて、拾い上げられるかを議論すべきだということが分かると思います。
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