前回のAMNイベント「AMNブロガーミーテウイルスバスター・ブロガーミーティングィング」に出席した際に、「ウィルスバスター2008」のベータ版と「Trend プロテクト」をいただきました。諸事情で遅くなってしまったのですが、ようやく試すことができたのでちょっとコメント。
まずは ITmedia の紹介記事からどうぞ:
■ 性能はエンタープライズ級、使用感はさらに軽く――「ウイルスバスター2008」 (ITmedia +D PC USER)
記事と同様の解説を、AMNのミーティングでも行っていただいたのですが、特に強調されていたのは「Webからの脅威」。Webサイトを閲覧した際に不正なプログラムをインストールするという「ドライブ・バイ・ダウンロード」攻撃などによる被害が深刻になっているそうで、今回の製品ではこの点に対する防御が強化されているとのこと。
で、その目玉となるのが「Webレピュテーション技術」:
これはユーザーがあるサイトへアクセスする前に、いったんトレンドマイクロのサーバに問い合わせて安全性を照合するというもの。具体的には、接続先のサイトに不正なコードやプログラムが含まれていないかどうか、ドメイン情報に不審な点がないか、リンクするサイトとの関係(悪意のあるサイトは悪意のあるサイトと繋がっている)などを分析し、サイトの評価を行っている。
ということで、これを具体的に体験できるのが「Trend プロテクト」です。これはIEの拡張機能となるもので、表示中のサイトの安全性を評価したり、検索エンジン(Google、Yahoo!、MSN)の結果表示画面で、表示されたリンクの評価を行ってくれたりするというもの。長い前振りになりましたが、実際にIEにインストールした画面がこちら:
こんな風に、ツールバー上に乗っかって表示されます。残念ながらIE以外は未対応ということで(海外版では FireFox にも対応しているらしい)、FireFox ユーザーとしては早く対応して欲しいところ。で、「表示されたWebサイトが安全か、危険か、信頼済みか、それとも不適切な内容を含んでいるかどうかなどの評価結果によって、ボタンの色が変化する」、と。
そして Google で検索を行ってみたのがこちら。怪しいサイトが出てきやすいように(笑)、コンプレックス産業系のキーワードにしてみました:
緑色で塗られているリンクが「安全」で、黄色が「不審」を意味します。おぉ、1位~10位のリンク、さらにスポンサーリンクにも「不審」とされるものが沢山ありますねー。ちなみにこの色が赤だと「警告」で、赤に近づくほど危険度が高いことを示すという仕組み。また黄色の場合、アイコンに「!」が表示されることがあるのですが、これは「有害コンテンツ」を示します。いわゆるアダルト系や、出会い系などのサイトですね(どのジャンルを有害指定するかはカスタマイズ可能)。
また上のように、リンクタイトルの先頭に表示されているアイコンにマウスオーバーすると、説明が表示されます。アクセスしても問題ない、と判断したサイトについては、ここから許可設定することが可能。
てなわけで、Trend プロテクト付きで様々な検索を行ってみると、予想以上に危ないサイトが「クリック1回隔てただけの距離」に満ちていることが分かります。こうやって可視化されると実感が沸きますよね。AMNのイベントでは「Webからの脅威を人々に理解してもらうには、どんなプロモーションを行えば良いか?」という課題が出されたのですが、Trend プロテクトで黄色く/赤く染まった検索結果を見てもらうのが一番手っ取り早いかもしれません。とりあえず検索エンジンを使っているときも、2ちゃんねるのリンクを踏むときくらい注意を払うようにしないと。
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と、ここまでは普通の使い方なのですが、危険の一歩手前まで近付くスリルがたまらない!という方には、「危ないキーワード探し」もできます。例えばこれは、「審査 甘い 消費者金融」で検索してみたところ:
スポンサーリンクも含めて全21リンク中、8つが「不審」サイト。おぉ、やっぱ人の弱みに付け込もうとする人が多いのですね……。また普通のキーワードでは、意外に(?)「警告」サイトが現れることはないので、安全そうな単語(例えばこれ)で赤いアイコンが表れるとちょっと嬉しかったり。そんな屈折した遊び方もできる「Trend プロテクト」でした。
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