僕はいわゆる「ニュースにコメントを付けて紹介する」という、一番手軽なブログの書き方をしています(いまさら宣言するまでもないですが)。CNet JapanやTechCrunchなど、ブログのネタを拾ってくるサイトはいくつかあるのですが、最近よくチェックしているのがMemeorandumというサイト(下がそのスクリーンショット:クリックで拡大)。
内容は5分ごとに自動更新されるので、もう上のスクリーンショットとは違う内容になっているはずです。
一見して分かる通り、大きなヘッドラインの記事と、それにぶら下がる形でいくつかのヘッドラインが表示される、という形式になっています。ヘッドラインに表示されているのは、被リンク数が最も多い記事。その下にインデントされて表示されているのは、ヘッドライン記事にリンクしている記事で、並び順は被リンク数などいくつかのアルゴリズムを使って決めているようです。
例えば賛否両論の"Flock"について扱った記事を例にしてみましょう。下がそのスクリーンショットです(クリックで拡大)。
トップに表示されている"Flock - Why All the Buzz?"という記事が、一連のディスカッションの元となった記事です。その下に"Discussion"というカテゴリで、トップ記事を参照している(トップ記事にリンクしている)記事が表示されています。
"Related Item"というカテゴリですが、トップ記事を参照している記事がさらに別のディスカッションの中心になる(参照記事に対してさらに参照記事が投稿される)と、記事は"Related Item"に移り、その参照記事が"Discussion"としてさらに一段インデントされて表示される、という形式になっているようです(詳しい説明がないので、誤っていたらごめんなさい)。
Memeorandumはすべてのブログをソースとして扱っているわけではなく、限定されたブログ/ニュースサイトの記事のみを掲載しています。その判定基準については、こちらの記事- Q: Who's Included? -をご覧下さい。
Memeorandumが優れているのは、いまブログ界(正確には、テクノロジー関連のトピックを扱うブログ)の中で何が話題になっているか、視覚的に把握することができる点です。もっとも大きな議論を引き起こしている(もっとも多くリンクされている)記事は一番上に表示され、そこからどんな記事が派生しているのかを一目で理解することができます。記事のタイトルを見れば、その内容のトーン(例えば、Flockに対してポジティブな評価をしているか、それともネガティブな評価をしているかなど)が分かります。ヘッドラインを追うだけで、ディスカッションの方向性を理解することができるのです。
多くの人がMemeorandumを「新聞」に例えているのも、ここに理由があります。内容を読まなくても斜め読みするだけで、ある程度の全体像が把握できる。ブログによって加速された情報氾濫を回避するため、情報を整理するための手法がいくつか編み出されていますが(例えばDiggなど)、Memeorandumは一つの完成形なのではないでしょうか。現在はほとんど広告が掲載されていませんが、一種の「新聞」であれば広告との親和性も高いでしょう。その意味で、ビジネス的にも成功しそうなサービスだと言えます。
現在Memeorandumが扱うトピックはテクノロジー(tech.memeorandum)と政治(memeorandum)だけですが、他のトピックを扱うことも考えられますし、多言語対応(日本版Memeorandum!)しても面白いでしょう。今後どんな発展を見せるかが楽しみです。
さらに詳細なレビューと、賞賛のコメント(?)は、いつものようにTechCrunchの記事で:
Memeorandum Is Exceptional
Memeorandum is Changing the Web
Technorati Tags: memeorandum, web 2.0, weblog
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