最近オーストラリアで「世界一素晴らしい仕事」の募集がされていました。メディア等でも大きく取り上げられていたので、ご存知の方も多いと思いますが、詳細はこんな感じ:
■ 「世界一素晴らしい仕事」、英国人男性に決定! (AFP BBNews)
グレートバリアリーフの中にある「ハミルトン島」の管理人を半年間するだけで、1000万円の報酬が与えられるというもの。管理人といっても3億円の豪邸に住むことができ、1週間に1回ブログを更新して島の素晴らしさをアピールすれば良い、という内容でした。残念ながら上の記事の通り、こちらは英国人男性に決まってしまったわけですが、ネット住民には別のおいしい話があるようです:
■ DREAM JOB: $70K to use Twitter and Facebook (Mashable)
米オレゴン州のとある郡で募集されている、最近のウェブサービスを使いこなしている人にとっては「夢のような仕事(Dream job)」について。報酬は半年で1000万円とはいきませんが、年収7万ドルですから約700万円ほどになるようです。
この仕事を募集しているのは Multnomah County という自治体(「カウンティ」は通常「郡」と訳され、州より1つ下のレベルになります)で、ポートランドなどといった都市が含まれます。ウィキペディアに独立した項目がありましたので、詳しくは以下のリンクをどうぞ:
蛇足気味に、地図で見るとこの辺になります:
で、何をすれば良いか。 仕事には"Multnomah County Social Media Co-ordinator"(マルトノマ郡ソーシャルメディアコーディネーター)というタイトルが与えられており、文字通りソーシャルメディア対策を職務として与えられるようです。以下、解説文の引用&翻訳:
Do you tweet and use Facebook? Are you experienced with building social communities? Can you crank out news releases, editorials, and web content on tight deadlines? Have you been a one-person video crew?…
Multnomah County is seeking a motivated and experienced communicator, with a passion for writing, blogging, and social media in a fast-paced environment. The successful candidate will have PR and media experience, the ability to jump between creative and analytical skills, solid verbal and written communication expertise, and a marketing perspective. If you think strategically and are skilled at 21st century media technology, this might be the position for you.
Twitter を更新し、Facebook を使っていますか?ソーシャルコミュニティを構築した経験がありますか?私たちのニュースリリースや公式発表、ウェブコンテンツを、タイトなスケジュールを守りつつ活気づけてくれませんか?一人でビデオコンテンツを作成したことがありますか?……
マルトノマ郡はモチベーションがあって、経験豊かなコミュニケーターを募集しています。文章を書いたり、ブログを更新したり、めまぐるしく変化する環境の中でソーシャルメディアを活用したりといったことに情熱を持てる方。PR、もしくはメディア業界での経験があり、創造性と分析力の双方を持ち、会話と文章の双方のコミュニケーションに長け、マーケティングの視点を持つ方であればなお可。戦略的に考え、21世紀のメディア技術に長けているのであれば、これはあなたにとってうってつけの仕事となるでしょう。
とのこと。うーん、なんだか後半に行くに従ってハードルが上がってるんですが……しかも忙しそうだし、どうなんでしょ。ちなみにこの募集をかけたマルトノマ郡の現在の議長(County Chair)さん、ちゃんと Twitter アカウントも開設していたり、Facebook にも登録しているようです。ということで、最近のソーシャルテクノロジーの興隆を目にして、これは専属の担当者を置かなければと考えたのかもしれませんね。
この動き、企業であれば当然の反応ですし、上記の募集要項にもとくにふざけたところは感じられませんが、一部の住民から批判の声が挙がっているとのこと。個人的には、自治体だからといっても対外的なPRは欠かせないですし(特にポートランドを有する大きな自治体であれば、企業誘致などを積極的に行う必要があるでしょう)、新しく出て来たコミュニケーション手法=ソーシャルテクノロジーを取り入れようという姿勢は評価したいところなのですが、全ての住民に重要性を理解してもらうというのは難しいのかも。
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