僕は「逆転の発想」というヤツが大好きなんですが、これもまさしく逆転の発想と言えるでしょう。最近は拡張現実(AR)なんてことで、世界を「アップグレード」して見るというアイデアが流行していますが、これはむしろ「デグレード」してしまおうというアプリです:
Neomobili さんという方が開発された、セカイカメラ型のアプリケーション。しかし世界に何かを付け加えるのではなく、「アスキーライフ」という名前の通り、カメラを通して見た世界がアスキーアート(AA)にデグレードされてしまいます。例えば美しい花も、ご覧の通り:
さらに映像も公開されています:
某巨大掲示板にも「職人」などと呼ばれる人々がいて、どんな画像でもAA化してしまいますが、このツールさえあれば誰でもAA職人になれそうです。あるいは映画『マトリックス』の気分が味わえるかも?
……などという冗談はさておき、こうした発想を発展させて、お年寄りや視覚障害者の方々の視界を追体験するソフトなどが考えられるかもしれません。そういった機器は既に開発されていますが、アプリという形で誰でも手に入るようになれば、例えば住宅展示場に行った際に、家族全員が住みやすい家か確認できる……なんて価値をもたらすことが可能でしょう。あるいはクルマのフロントガラスにこんなアプリを組み込んで、ドライバーの注意を削ぐようなネオンサインを「削除」してしまうシステムとかね。いずれにせよ、世界を「デグレード」してみるという発想、意外に重要かもしれません。
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