今日の帰り、たまたま見つけたネタ。東京メトロ南北線に、TVモニタ付き車輌が導入されてました:
写真からお分かりかと思いますが、山手線などに導入されているものに比べ、一回り大きなモニタとなっています (ただ、たまたま見たモニタが故障していただけかもしれませんが、画面にはちらつきがあって少し見難い感じがしました)。これなら少し離れた場所からでも 見やすいですし、放映するコンテンツにも幅が生まれるでしょう。
どうやらまだテスト中のようで、「試験中」というテロップが入った映像が流れていたのですが、時々本物の広告が挿入されていました。また「広告については彩ネットアド株式会社、メールアドレス○○○までご連絡下さい」とのテロップが流れていたので、主に広告枠として使用することを考えているようです。気になってネットで検索したところ、先月中旬から導入されていたとのこと:
埼玉高速鉄道2000系(2003F)に液晶モニター (新津田沼駅)
上の記事によれば、導入にあたったのは彩ネット株式会社という埼玉県最大のプロバイダーで、「運営費だけでなく、設置費用も負担」しているとのこと。東京メトロ/埼玉高速鉄道が直接運営しているわけではないのですね。
山手線などではだいぶ前から実施されていた「電車内モニタを使用した広告配信」事業ですが、南北線のように鉄道会社以外の事業者が入ることは標準的なのでしょうか?僕はてっきり鉄道会社(あるいはその系列子会社)が運営していると思っていたのですが、他の広告事業同様、媒体と広告主の間にいくつものプレーヤーが関わっているのかもしれません。
複数の事業者が関わっていた場合、広告主にとっては最も気になる「いつ、誰の目に広告が触れたか」という情報をどう把握し、提供しているのでしょうか。また配信の仕組みや課金体系などは?効果測定の方法は?と、疑問は尽きません。インターネットプロバイダが運営しているとのことですから、無線LANを利用して、配信される広告がリアルタイムで変化する・・・なんてのを期待しているのですが。
以上、疑問だけで終わってしまいましたが、帰り道にぼんやりと考えてみました。リアルの広告に、ネット広告の手法が取り入れられようとしている時代ですから、いつか広告収入で運営をまかなう「無料地下鉄」なんてのも生まれるのかな・・・と想像してしまうのは、無料WEBサービスに毒されすぎ?
電話番号・メールアドレスを変えるとか…
全くのカンです。ごめんなさい。
2リンク置きます。
中国のエレベーター広告が非常に伸びている話です。
http://www.shwalker.com/china/report/200511/
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0113&f=column_0113_001.shtml
このエレベーター広告について何か他で読んだのですが、オンラインではなく、メモリを持って手動で入れ替えているとのことでした。どうせ機器の清掃・点検をする必要があること、人件費の方が安いから、の2点だったと思います。
投稿情報: itochan | 2006/02/02 04:42
>>無線LANを利用して、配信される広告がリアルタイムで変化する・・
WVIT共同実証実験というのが、2003年9月から行なわれています。なんか去年車両を増加したというニュースがありました。
http://www.wvit.jp/
こんなこともやってるみたいですよ。
http://www.jeki.co.jp/news/20050705_01.html
↑ここに写真のってます。
あと、京急でも無線LANによる映像配信の実験をやってましたね。
投稿情報: p-article | 2006/02/02 10:11
無線LANによる映像配信の実験、けっこう行われているんですね。南北線の場合、プロバイダが共同で行っている事業ということで、実用化に向けて一歩進んだのでは・・・なんて期待をしてみたのですが、どこにもそんな説明はないので、ただの妄想で終わりそうです(笑)
鉄道会社主導でやるよりも、プロバイダ会社などの方が、この辺はノウハウがあると思うのですが。
エレベーター広告も、確かに車内広告と同じ分野と考えられますよね。不特定多数が移動する場所に設置される広告、ということで。ネット広告の広告モデルを考えていたところだったので、この辺のモデルはどうなっているのかな・・・とふと疑問に思ってこの記事を書いてみました。もしかしたら、ネット広告にも応用できる考え方がないかなと期待しています。
投稿情報: アキヒト | 2006/02/02 10:32
>>いつか広告収入で運営をまかなう「無料地下鉄」
この辺の視点って面白いなーと感じます。
実際にできるかどうかは別として、既存サービスを広告モデルで無料提供というのはなかなかうまくいった事例がないんですよね。CM視聴による携帯電話の無料通話サービスとか、旧ライブドア(ISP)やZERO…以前コメント欄に[無料→有料]のサービスについて触れたことがありましたが、[有料→無料]の可能性をしらみつぶしに追究してみるのもいいかもしれません。(広告付住民票とか?冗談ですが…)テレビ放送の広告モデルが強固なのは、広告自体の質の維持=利用者への価値提供 が並列に存在するからなのでしょう。社会悪とされる類の広告(スパム的な文化)を見直すことが、新しい事業形態を生み出すことにつながるかもしれませんね。
投稿情報: p-article | 2006/02/02 11:01
Googleが地下鉄を走らせる"Google Metro"のイメージです(笑)(地下鉄だと外の景色が見えないので、より広告に注目が集まるかと。)
確かに広告の質というか、受け入れられるレベルの広告を受け入れてもいいと思う人々に提供する視点は必要だと思います(まさにネットのマッチング広告ですね)。ただ強固と呼ばれたテレビ放送モデルにも、最近ほころびが見えてきてしまっているわけですが:
民放の根幹を揺るがす、ある“深刻な”事態
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tv_to_do/060113_1st/
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tv_to_do/060120_2nd/
http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tv_to_do/060127_3rd/
ネット型無料サービス+広告モデルの成功要因をどこまでリアルで展開できるか、はたしてそれでリアルで「無料サービス+広告モデル」が実現可能なのか、考えてみると面白いと思います。
投稿情報: アキヒト | 2006/02/02 12:27