特化型SNSなんて珍しくもなくなりましたが、様々な工夫が凝らされているサイトを1つ。ファッションをテーマにしたSNSとのこと:
■ Trendmill Opens for Everyone; No Longer ‘invite Only’ (Internet 2.0)
紹介されているのは Trendmill というSNS。一般的なSNS機能については言及不要だと思いますので、ユニークな部分を挙げてみると:
- 自分の好きなファッション(服の上下、靴、ヘアアクセサリ、バッグ etc.)の画像をアップロードできる(その際、「ファッションのカテゴリ/ブランドは何か」「どこで買えるか」などの付属情報を追加可能)。他のユーザーはそのファッションを5段階で評価することが可能。
- 自分の服やアクセサリを売ることが可能(画像をアップロードする際に、「これをいくらで売る」という設定ができる)。
- ベストファッション/ワーストファッションが週単位で決定され、過去のトレンドも閲覧可能。
- また評価はユーザー単位で下すことも可能(その場合は「好き」「嫌い」の2段階のみ)。高評価を得ているユーザーは people コーナーのトップページで紹介される。
- 評価を下したファッション/ユーザーは自動的に自分のプロフィールページに保存され、後で再アクセスが可能。 言わば「逆あしあと機能」。
- 日記機能には"articles"というタイトルが付けられていて、ファッションに関する記事を書くことが想定されている(エディタはかなり高機能)。
- "editorial"というコーナーで、運営側がファッションに関した記事を掲載している。
- その他、ファッション関連の業界ニュースなども。
といったところ。"Find, Show, Influence."というポリシーの下で運営されているそうですが、確かに「見せびらかして」「他人に影響を与える」ためのアイデアが盛り込まれていますね。
例えばこれが、今週話題のファッション(ユーザーがアップした写真で高評価を得ているもの):
画面下部にある時間軸で、過去のトレンドも見ることができます。そしてこちらは、ユーザーがアップした写真の詳細画面。右下の"Where to buy"という部分に「どこで買えるか」の情報が掲載されます。このドレスはユーザーが売りに出しているので「価格$160、支払いは PayPal で、色は黒・グレー・白/サイズはS・M・Lが在庫あり」と表示されていますね:
特化型SNSのポイントの1つは、テーマにあった特殊機能がどこまで使えるかというところにあると思います。その点 Trendmill は、「他人に自分のファッションを見せびらかし、評価してもらえる」「自分の持っているファッションの情報を他人に教えることができる」「ファッションの売買ができる」「様々な角度からファッション関連の情報を集めることができる(他人のファッション、それに対する世間一般の評価、専門家の意見 etc.)」など機能が充実していて、良い仕上がりになっているのではないでしょうか。
最近「SNSブームに陰り」というニュースが出ていますが(例:SNSブームは終息の兆しか--2006年夏から平均滞在時間は減少へ)、利用目的を限らない「汎用型SNS」はそろそろ飽和状態なのかもしれませんね。「特化型SNSなんて、汎用型SNSのコミュニティ機能があればいらない」という意見もありましたが、逆にあるテーマにあった特化型SNSの方が、今後は人気を得るのかも。もちろん個々のサービスがどこまで上手く運営されるか、による面は大きいと思いますが。
おもしろい。
日本人は普段、謙遜しながら右へ倣えで生きているから、誰かに自分の個性を認めてもらうチャンスがないんですよね。褒められつつ財布の健康にも役立つだなんて、くすぐられますねー。
しかし、2枚目の写真はイヤラシイわ~。著者の潜在的欲望か!?
投稿情報: こば奥 | 2007/02/25 23:30
こば奥さん、コメントありがとうございます。
確かに「ネット上で誉めてもらえる」というのは日本人の潜在意識に訴えるかもしれませんね。自分から言うのは気が引けても、仮想空間で、しかも「みせびらかしていいよ」という場所であればやってみたいと思う人は多いかも・・・。
ところで2枚目の写真ですが、あくまでもサンプルです。サンプル。
投稿情報: アキヒト | 2007/02/26 15:03