この記事を読んで、ちょっと「Twitter 限界論」なんて言葉を想像してみたり:
■ Some Conversations have shifted to Twitter (Web Strategy by Jeremiah)
米国の調査会社、Forrester Research のアナリスト、Jeremiah Owyang さんのブログ。タイトル(「(ネット上での)会話の一部が、Twitter 上に移行した」という意味)の通り、「Twitter すごいよ!」という内容なのですが、どう凄いかというと:
- Twitter 経由で自分のブログにやってくる人が多い。今や最大のリファラーの1つ。
- アーリーアダプターと、彼らを追いかけようとする人々でいっぱいになっている。
- 本当に面白い会話が繰り広げられている。例えば:
- 最新のニュースが、ブログに書かれる前に Twitter 上に書き込まれたり、
- ブログには書き込まれない情報が Twitter 上にはあったり、
- 好きな音楽の種類を書き込んだら、皆がアーティストをレコメンデーションしてくれたり、などなど。
とのこと。Twitter が最大のリファラーの1つ、っていうのは凄いですが(日本でもそんな人は当たり前なんでしょうか)、「ブログに出る前に Twitter 上に情報が流れる」「最終的にブログには出ない情報もある」という部分は、先日もご紹介した「ブログは死にゆく技術か?」を彷彿とさせます。
しかしそれよりも考えさせられたのは、「Twitter にはアーリーアダプターと、彼らを追いかけようとする人々が集っている」という部分。また Jeremiah さんはこうも述べています:
If you’re in the tech industry, and in marketing, you should be paying attention to what’s happening on twitter. There’s even search tools that can help you find discussions and memes. Also, if you’re trying to reach early adopters, these are tools for you. This really reminds me of the the whole blogging industry in 2005, it’s the same type of pros and cons –it’s just much smaller now.
テクノロジー業界やマーケティングに関連する仕事をしているなら、Twitter で起きていることに注意を払った方がいい。Twitter 内を検索するツールもあるし、アーリーアダプターに接触したければ、それをサポートするツールもある。この状況は、2005年のブログ業界を彷彿とさせる。同じような長所と短所が、いまはもっと小さいスケールで起きているだけだ。
つまりかつてブログで起きていたこと(アーリーアダプターがテクノロジー系のディスカッションを繰り広げる)が、Twitter でも起きているのだ、と。となると Twitter の価値というのは、「短いので書きやすい」「どこからでも書き込める」といった仕様の点に加え、「興味が似通っている人々が集っている」というコミュニティとしての面白さという点にもあるわけですね。好きな音楽を書き込んだら、皆が良いアーティストを紹介してくれて、それが嬉しい――などということは、ある程度ユーザーが同質でないと起きないことでしょう。
で、冒頭に戻るのですが、Twitter の価値の半分が「そこに集う人々」にあるのだとすれば、遅かれ早かれ「Twitter 限界論」が叫ばれるのかもしれません。つまり佐々木俊尚さんが「ブログ限界論」のイベント、また CNET のブログで指摘されていたように
ほんの二年ほど前までは、ブログの世界はおそらくとても小さかった。書いている側も、読んでいる側も、それぞれインターネットの先端的ユーザーで、ネットの世界の空気感を共有していた。つまりは同じ価値観という基盤の中で生きていて、他のブロガーたちに仲間意識を感じ、だからこそブロゴスフィアから派生したリアルの人間関係を培うこともてきたのだった。
ところがいまや、ブログの普及と拡散とともに、その共通の価値観は失われつつある。いや、失われてはいないのだが、その価値観を共有するコミュニティの規模をはるかに超える速度で、ブロゴスフィアは広がりつつある。
という状況が Twitter にも起きる可能性があるのでは、と思います(もちろん「日本では、Twitter 型のミニブログはまだまだ「普及」段階にすら入っていない」という議論はあるでしょうが)。
そうなったときに、アーリーアダプター周辺のコミュニティはどこへ行くのか。その時になってみないと分かりませんが、「最近 Twitter ってつまらないよねー」と感じ始めた人々を狙った、受け皿となるサービスを準備する/注意しておく価値はあるのかなと思います。
twitter経由でやってきました(笑)
TinyURLはさんじゃうと、リファラがわからなくないですか?
(試してないのでわからないのですが…)
投稿情報: p-article | 2007/12/13 09:17
小林さん、こんにちは。
以下、FYIです(お役に立てば)
R/WW - "The Evolution of Personal Publishing"
http://www.readwriteweb.com/archives/the_evolution_of_personal_publ.php
投稿情報: 坂和敏 | 2007/12/13 11:24
> p-article さん
コメントありがとうございます。Twitter 経由ということで、こちらも狙い通りですねw
ちなみに TinyURL 経由でも、ちゃんとリファラが取れていました。これからはちゃんと Twitter でも告知しなくちゃ・・・
ちなみに僕の Twitter は以下の通りです>みなさま
http://twitter.com/akihito
投稿情報: アキヒト | 2007/12/13 13:33
坂和敏さん、コメントありがとうございます(AMNでもお世話になっております!)
おぉ、R/WWのこの記事はチェックしていませんでした。詳しく読んで、またネタにさせていただきます。ありがとうございました。
投稿情報: アキヒト | 2007/12/13 13:48