お馴染みPew Research Centerが、人々の「コンピューターアルゴリズムによる自動化」に対する態度に関してアンケート調査を行い、結果を発表しています:
■ Public Attitudes Toward Computer Algorithms (Pew Research Center)
いろいろ面白い結果が並べられているのですが、たとえば:
- 人々はアルゴリズムが「プライバシーを侵害するのではないか?」という不安を感じている(金融サービスにおける信用度算出にアルゴリズムを活用することに反対する人々の26%がこの懸念に言及)
- 同じく「フェアに判断してくれないのではないか?」という不安を感じている(信用度算出、就職面接の評価、履歴書のスクリーニングにアルゴリズムを活用することに反対する人々がこの懸念に言及)
- またアルゴリズムの活用によって、人間が判断に介入しなくなることにも不安を感じている(履歴書のスクリーニングにおけるアルゴリズム活用に反対する人の36%、同じくに就職面接の評価における活用に反対する人の16%が言及)
とのこと。また主なアルゴリズム活用に対する賛否について、以下のようにまとめらています:
履歴書のスクリーニングに57%の人が反対、面接の評価には67%の人が反対ですか。これらは日本でも事例が増えてきている領域で、いろいろニュースも出ています:
■ リクルート、AIにエントリーシートを採点させる真の狙い(ITmedia)
■ サッポロビール、新卒採用にAI導入 エントリーシート選考時間40%削減(ITmedia)
■ 吉野家、AIがアルバイト面接(日本経済新聞)
個人的にこういったAI導入は、人間による恣意性や判断の乱れを排除できるという点で望ましいと感じていたのですが、逆に「AIによる判断は不公平であり、人間に評価してもらいたい」という感覚が根強いことを、上記のPewのリサーチは示しています。
もしかしたら、「米アマゾンが導入した採用AIが女性差別をしていた」という最近のニュースも影響しているのかもしれません。企業にとっては採用プロセスの効率化につながるAI導入ですが、採用される側の受け止め方にも配慮する必要がありそうです。
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