今年の新入社員は「ブログ型」だそうで。財団法人社会経済生産性本部が毎年発表している「新入社員タイプ」で、2006年度はそのように命名されたそうです:
■ 今春の新入社員はブログ型 -- 社会経済生産性本部(日経産業新聞2006年3月29日第27面)
日経産業の記事はWEB上にまだないのですが(※訂正:記事を見つけたので、上にリンクを設定してあります)、社会経済生産性本部とTBSのサイトで記事がありました:
■ 平成18年度・新入社員のタイプは「ブログ型」(財団法人社会経済生産性本部)
■ 今年の新入社員は「ブログ型」(TBS)
こういう分類をすることにどれだけ意味があるの?というまっとうな議論はとりあえず脇において、社会経済生産性本部の議論をまとめると:
- ブログのように表面は従順だが、時には自己主張もするので「ブログ型」と名付けた。
- 物静かだが、同世代間のネットワークを作り、そこで自己主張することもある。また繊細な感受性とブログ的なネットワーク力に優れるが、パソコンに語るだけにとどまる傾向もある。
- 他人に認めてもらいたいという欲求が強く、上司の暖かいまなざしと共感が育成のカギとなる。
- 兄弟が少なく、親に大事に育てられたため、寂しがりで他者の評価を強く気にする傾向がある。認められたり、ほめられると思いがけない力を発揮することもあるが、厳しい指摘を受けると気持ちがなえてしまうなどの打たれ弱い側面もある。
のだそうです。
多くの人が感じていると思いますが、僕も言わせてもらうと、なぜ「表面的には従順だけど時には自己主張すること」がブログに例えられるのかが意味不明です。また「同世代間のネットワークを作る」点を指摘するなら、「SNS型」としても良かったのでは。単にブログが流行っているから、話題になるために「ブログ」の名前を付けた、けどSNSが流行っていることまでは気付かなかったのでは?と勘ぐりたくなります。
またある期間(たった1年だけ)の世代を一括りにして定義付けすることに、どこまで意味があるのでしょうか。マスマーケットを相手に商品を売り込むわけではないのですから、社員一人一人の顔を見て対応することは不可能ではないでしょう(マーケティングの世界でさえ、最近は1to1マーケティングが叫ばれています)。むしろタイプ分けすることにより、「この世代は○○タイプだから、○○という施策が有効なはずた」と短絡的な思考を招いてしまいそうな気がします。
ちなみに僕は97年入社組なので、「ボディーシャンプー型」(会社の体質に合わないこともある)だそうです。その他にも、01年は「キシリトールガム型」(個性は豊富だが、能力は大差ない)、03年は「カメラ付きケータイ型」(能力は豊富だが、中高年は使いこなせない)なのだそう。こういった分かりやすく、インパクトのあるタイプ分けに飛びついてしまう管理職は、さしずめ「ソーシャルブックマーク型」(人気のある情報に飛びつくが、本当に使える情報は吟味しないといけない)とでもこじつけておきましょうか。
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