コンテンツのアップロードを止められないなら、それを許容した上で利用する道を探れないか -- というのが最近アメリカで生まれつつある発想だと思いますが、NBA がこんなサイトをオープンしているとのこと。NBA が保有しているオリジナル映像を、自由にマッシュアップできるサイトです:
■ Eyespot Powers NBA’s Video-mixing site (NewTeeVee)
紹介されているのは"NBA Videos"というサイト。いつオープンしたのか不明なので、もしかしたら既に知れ渡っている話かもしれませんが……。いずれにしても、このサイト中にある"NBA Highlight Mixer"という機能で、映像を自由に加工することができるようになっています。映像をつなぎ合わせるだけでなく、特殊効果の挿入、BGMの設定も可能。リミックスした画像にはパーマリンクが設定されるので、ブログ等で紹介しやすくなっています。またお約束ですが、他のユーザーが作ったリミックスの評価や、プロフィール/グループ登録なども可能。
以下のスクリーンショットは、実際にリミックスしてみているところ。ハイライトが小さな部品のようになっていて、それを画面下部のシーケンスに当てはめるという感覚ですね:
……とここまではいいのですが、サイト登録の際にエラーが起きたり、操作にイマイチ正しく反応してくれなかったりと、まだまだ発展途上といった感じですね(なぜかリンク切れも多いし)。何より不満なのが、ビデオのエンベッド機能がないこと。それがあれば、実際に作ってみたリミックスをこのエントリで掲載していたのですが。この点に対する不満は NewTeeVee の記事でも述べられていますが、以下のエントリでは「このままではクチコミによる盛り上がりが期待できない」と指摘しています:
■ NBA video mashup site falls short (mathewingram.com/work)
もしこの機能の狙いが、古典的な「サイトに来て遊んでもらう」という点にあるのならば、エンベッド機能を設けないのも納得ですが。WEB2.0 的な発展を考えているのであれば、早急に改善すべき点だと思います。あと本当なら、ユーザーが独自に撮った映像(試合中のビデオ撮影は不可能としても、会場周囲で喜ぶファンの映像とか)もアップロードして、マッシュアップ可能にすると面白いのですが。
ということでちょっと「古典的なコンテンツ管理」を目指しているようにも感じますが、ユーザーに自由な加工を許すという点は面白いのではないでしょうか。例え囲い込まれた砂場の中だけだとしても、新しい遊びができることには変わらないし。プロ野球やJリーグでも真似して導入される……ことは当分なさそうですね。
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