How-To モノが続いてしまいますが、これなんかも参考になる部分が多いのでは。Usabilitynews.com に、「良いFAQを作るには」というエントリが掲載されていました。FAQ に限らず、分かりやすい回答を作る上で参考になりそうです:
■ Caroline's Corner: How to write good FAQs (Usabilitynews.com)
FAQ の良し悪しを分けるポイントが7つ列挙されています。それぞれ抜粋して訳してみると……
1. 「簡単に答えられる質問(Easily Answered Questions, EAQ)」ではなく、文字通り「よく聞かれる質問(FAQ)」に答えること
簡単に答えられる質問ばかり選んで回答を書いていないか?本当によく聞かれる質問に答えること。また「ユーザーがする質問」ではなく「関係者がする質問」を選んでいないか注意すること。
2. 「よく閲覧される質問」ではなく「よく聞かれる質問」に答えること
「よく閲覧される質問=ユーザーが聞きたい質問」とは限らない。「そのFAQが信頼できるかどうか確認するために、簡単な質問に対する回答を見てみる」というケースもある。アクセスログを「どの回答に答えるか」の判断には使わないこと。
3. FAQ を「言いたいことを言う場所」にしないこと
そんなことをすると、FAQ 全体に対する信頼性が失われる。
4. 分類すること
トピックごと、掲載月ごとなど、ユーザーが見つけやすい方法で分類して掲載すること。
5. より詳細な回答を得る方法を示すこと
メールアドレスや電話番号を掲載したり、フォームを載せるなど、質問できる手段を用意すること。
6. ユーザーからの評価を受けること
回答が役に立ったのか立たなかったのか、ユーザーからフィードバックが得られるようにしておく。そして役立たない回答はすぐに修正されるようにすること。
7. コンテンツ自身を見直すこと
FAQ に来なくてすむように、元々のコンテンツが分かりやすいものにできないかレビューすること。
FAQ って役立ちそうで役立たないものが多いですよね。1~3番で示されているように、本当に聞きたいことには答えがなかったり、答えているようで「言い訳」を載せているだけだったり……。根本的には7番の「FAQ がいらないようにすること」が最重要だと思いますが、なかなかそれを実現するのも難しいですから、1~6で示されているポイントに注意して回答を作らなければならない、と。
どの企業/サービスの FAQ が最も優れているか、「ベスト FAQ コンテスト」なんてやったら楽しいかもしれませんね(もうどこかでやっていたりして?)。また FAQ ページ全体を Wiki で作成してしまい、いっそのことユーザー同士の相互援助に期待してしまうとか(もちろん企業側でも書き込みをした上で)。WEB2.0 時代の FAQ のあり方について、いろいろ空想してみても面白いかもしれませんね。
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