何のこっちゃというタイトルにしてしまいましたが、Twitter の「@付きメッセージ」についての話です。Twitter ユーザーにはご存知の通り、ある特定のユーザーに向けてメッセージを打ちたい時は「@+ユーザーID」を付けて更新するわけですが、これが「誰を follow すべきか」のレコメンデーション機能を果たしているのだ、という捉え方:
■ Nearly a million users, and no spam or trolls (Russell Beattie’s Weblog)
既に Twitter を使い倒されている方には当り前の話かもしれませんが、個人的にメモしておきたいので、ちょっと記事にしておきます。
記事自体は「100万人近いユーザーがいるのに、スパムや荒らしがほとんどいない(いても問題になっていない)Twitter ってすごいよね」という話なのですが、その一因として、「誰を follow すれば良いかを@付きコメントが推奨してくれるから(そしてスパムや荒らしのためのアカウントを follow せずに済むから)」と指摘してます:
You might think that means that everyone is sort of siloed off into their own echo chambers and that no one would ever seen anything new or follow anyone outside their little cliques. Well, if you never used Twitter (as really hadn't before a few weeks ago) you might think that was the case. But what really happens is that the @user replies (added in by users after Twitter launched, and then incorporated into the system) is not only a way to mark messages as meant for a specific person, but they also form the basis of basic recommendation system. If someone I'm following responds to someone else I'm not responding, I may go check out their tweets and decide to follow them. If I see their name from a few people I'm following, then I know that that person is probably someone I should definitely follow.
ユーザーが「サイロ化」されていて、各々がエコーチェンバー(※自分に近い意見が増幅されて聞こえる状態)にこもり、新しいものを見ることがなく外部にいる人々を follow することもない状態を想像するかもしれない。もし Twitter を使ったことがなければ、そう考えてしまうだろう(私も2~3週間前まではそうだった)。しかし実際はというと、@付き返信がある特定の人物に対するメッセージを書き込む手段であるだけでなく、基礎的なレコメンデーションシステムの基盤となっている。私が follow している人物が、私の知らない人物に対して発言した場合、私はその人物の発言をチェックして follow するかどうか決めるだろう。また自分が follow しているユーザーの何人かが、ある人物の名前に触れていた場合、その人物は follow すべきユーザーであるということが分かる。
という話。確かに個人的な経験としても、Twitter を登録してからしばらくは放置していました(最初の書き込みが2007年2月18日で、2回目が11月……)。一人で書き込んでもあまり面白くない上に、誰を follow して良いか分からなかったことが理由でした。しかし他の方々が誰を follow しているのかを見たり、@で面白そうな会話を繰り広げているのを見て「この人を follow しよう」という感じで、少しずつ「自分から見える Twitter の世界」が広がってきました。考えてみれば当り前のことですが、Twitter では「自分に見える世界」を自分で構築することができて、それを作る手がかりの1つが「@付きコメント」なわけですね。
この「知らず知らずのうちに、自分の行動が他人のサービス利用体験を改善している」という仕組み、何かに応用できるのかもしれません。まだ漠然とした印象なので、書き逃げ的に締めてしまいますが。
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