オンラインショップの最大の弱点は、当然のことながら「実物に触れることができないこと」ですよね。特にファッション関係の商品の場合、自分が着けてみたらどうなるか?をイメージすることができません。しかし最近話題の「AR(Augmented Reality、拡張現実)」を使えば……こんな「バーチャル試着室」を登場させることができます:
■ Zugara: Webcam Social Shopper (Creativity Online)
Zugara(図柄?)というオンラインマーケティングの会社が開発した、「バーチャル試着アプリ」について。百聞は一見にしかずということで、先に紹介動画を見ていただいた方が早いかもしれません:
まず位置合わせを行うため、指定された図柄を印刷し、ウェブカムの前に立ちます。すると画面上に洋服などの商品が現れるので、ちょうど自分に重なるように調節し、後は好きな商品に「着替え」しながら選ぶだけでOK。商品の切り替えも、画面上に表示されたバーチャルなボタンに触れることで行えるようになっています。まだちょっとクオリティに難がありそうですが、なかなか便利かもしれません。
これはまだベータ版とのことで、また当然ながら Zugara はファッションの会社ではありませんがら、実際には他のファッションブランドと協力しながら実用版を開発するのでしょうね。またより詳しい解説が以下の記事に載っているのですが、今後は「遠く離れた友人や家族との『一緒にショッピング』を可能にする」「身体のサイズを入力して、ピッタリのイメージを表示させる」などといった展開が考えられているそうです:
■ Zugara Launches Online Shopping App Utilizing Augmented Reality And Motion Capture (We Are Organized Chaos)
現状ではエンターテイメントの用途に使われることの多い拡張現実ですが、先日のエントリのように、徐々に実用的なアプリケーションも増えてきているように思います。またこちらも以前にご紹介した「音の拡張現実」のように、意外な場所と形で活用されることも今後増えてくるのではないでしょうか。さらにはこういった「バーチャル試着室」のようなアイデアは、PCだけでなく大画面のテレビ等で実現された方が有効ですから、ネット関連企業がテレビの世界へ進出していく際のキラーアプリになっていくかもしれません。そう考えると、Zugara のようなアイデアを実現できる会社の目の前には、これから様々な世界が広がっていくのでしょうね。
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