ということで10万円を切る製品もちらほら登場しつつある3Dプリンタですが、やはり個人が気軽に買えるという代物ではなく、機体のメンテナンスや原材料となる素材の準備といった手間もかかります。やはり当面は3Dプリンタの個人所有は難しい……ということで、こんなアイデアが登場したとのこと:
■ 3D printing vending machine automates the invention process (DVICE)
既に3Dデータをオンラインで受け付けて製造・発送してくれるウェブサービスや、3Dデータを持ち込んで自分で作業ができる工房型サービスなどが存在していますが、これは工房型の変形版と言えるでしょうか。バージニア工科大学(Virginia Tech)に設置されたドリームベンダー(DreamVendor)という機械で、メイカーボット(MakerBot)社の3Dプリンタが複数台設置された透明のケースのような形状をしています。それぞれの3DプリンタにはSDカードからデータを読み取る装置が付けられていて、自分のカードを持ち寄り、そこから直接「出力」ができるという仕組み。
実際に使っている様子の動画も公開されています:
オープン時間は毎週月曜日から金曜日までの朝9時~夕方5時とのことですが、バージニア工科大学の学生であれば誰でも利用可能とのこと。もちろん3Dデータは自分で用意する必要がありますが、こんな感じでメンテナンスや「インク交換」の手間を気にせずに使うことができれば、3Dプリンタがぐっと身近な存在になるのかもしれません。
ちょうどコンビニや家電量販店に、デジカメで撮影した画像ファイルを高画質で出力することが可能な「セルフプリント機」が設置されていますが、ドリームベンダーはこの3Dプリンタ版と言えるのではないでしょうか(SDカードでデータをやり取りするというのもデジカメ的ですし)。日本中のセブンイレブンに3Dプリンタが設置されて、さらにネットプリントにも対応してどこからでも出力可能になる……などという未来はさすがに妄想かもしれませんが、そんな時代になったらどんなビジネスが可能で、どんな「キラーコンテンツ」が考えられるだろう?と想像してみるのも楽しいのでは。
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