Speed Feedで小川さんも触れられてますが、やはり今回の「goo RSSリーダー」の発表、cybozu.netとしても意識する内容なのですね。
「goo RSSリーダー」にウェブとケータイ版--他社のブログ投稿機能も追加へ(CNet Japan)
PCアプリケーションとして既に公開されている「goo RSSリーダー」(グルコースをベースに開発されたもの)にウェブ版とケータイ版が登場し、さらに機能追加が行われるという内容。詳しくは記事をご確認下さい。
注目すべきは各バージョンの機能。ウェブ版では、流行のAjaxを利用して「マウスのドラッグ&ドロップでサイトやメニューの登録、レイアウトの変更が可能」になっていたりするそうです。またケータイ版はウェブ版と共有・同期が可能とのこと。更に、
アプリケーションソフト版については、年内にウェブ版、ケータイ版との記事共有、同期ができるようにするうえ、ブログ投稿機能「ブログライター」を搭載する予定だ。この投稿機能は、gooブログはもちろんのこと、他社のブログサービスにも投稿できるようにする。
これ、魅力的ですね。これで、アプリ版の弱点の1つとしてよく挙げられる「会社と自宅のPCで登録記事・記事の既読/未読状況の共有ができない」という弱点が解消されます。更にブログ投稿機能と統合されるということは、現在のcybozu.netのように「RSSリーダーで記事をチェックして気になる記事があったら即ブログ作成」という作業がしやすくなるような仕組みが実現されるのではないでしょうか(想像の域を超えませんが)。
・・・gooは「RSSを作る『gooブログ』とRSSを集めたり探したりする『ブログ検索』、RSSを読む『リーダー』の3つを核に、“RSSならばgoo”とユーザーに想起してもらえるようなサービスを提供していく」(館氏)とした。
この引用部からも、gooの意気込みが感じられます。会社でスタートさせるビジネスブログの中で、RSSの解説とお勧めRSSリーダーの紹介ページを作らなくてはいけないのですが、「goo RSSリーダー」を推奨リーダーにしてそのままgooの関連ページにジャンプさせてしまおうか、なんていう気にさせられています。
しかしgooは意気込み過ぎて「全部自社でやるぞ!」という態度に陥ってはいません。RSSリーダーの部分はそもそもグルコースの技術を流用していますし、ブログはgooブログだけではなく他社のブログにも対応(する予定)。自社は差別化機能の開発に注力しています。こうした提携と集中のバランスを上手に取っていけば、「年度末までにアプリケーションソフト版で80万、ウェブ版とケータイ版で20万の合計100万ユーザーの獲得を目指す」という目標もクリアできるのではないでしょうか。
他社との提携の上で競争力のあるRSSリーダーを開発し、それをプラットフォームとして幅広いユーザーを獲得する---そのユーザーをgoo本体に引き込むというのがNTTレゾナントの想定するモデルのようですが、果たして。Yahoo!やライブドアのようなポータルサイト、そしてサイボウズの対応は?
※記事の投稿後、gooIDを登録して早速使ってみました。短時間での感想ですが、Web版RSSリーダーとして、1つの完成形を示しているのではないでしょうか。記事中にあったドラッグ&ドロップでのレイアウト変更、キーワードによるクリッピング機能、画面デザインの簡易修正機能、ブックマークレットによるRSSフィード簡単追加機能、記事のチェック付与機能+チェックした記事の表示機能、そしてPDFで作成された詳細なマニュアル。最近「ベータテスト」と称した中途半端なサービスばかりつかっていたせいか、久しぶりに「完成されたソフト」という感じを受けました。
またgooブログのみの対応ですが、「この記事についてブログを書く」機能も付いています。更に「goo RSSリーダー ウェブ版」に登録されているRSSフィードのランキングなどもあり・・・同じWebサービスということで、やはりcybozu.netと比較してしまいますね。
しかし最上段が広告スペースとして大きく取られてしまっているため、正直圧迫感はあります。ただこれも「ビジネスモデルとして広告収入を考えている」ことの表れと見れば、このRSSリーダー事業の盤石性を示しているとも言えるのではないでしょうか。
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