昨日の日経新聞からの記事ですが、NECがパソコンにSkypeをプリインストール方針を決めたそうです:
NECがサポート窓口でSkypeを試験運用,個人向けPCへの標準搭載も(IT Pro)
開始は2006年夏の予定とのこと。NECは国内パソコン市場で約2割のシェアを持つそうですから、他社が追従することも当然考えられるでしょう。これにより、Skypeの普及に弾みがつきそうです。
このニュース、日経新聞の紙面では「固定電話離れに拍車も」という見出しが掲げられています。今後日本でもSkypeInが本格的に始まるそうですし(関連記事:s@s「日本における SkypeIn について」)、NECのこの決定は、固定電話の「終わりの始まり」なのでしょうか?
僕は必ずしもそうではないと思います。ちょっとパソコンを開いてみれば、「インストールされてるけど一度も使ったことのないソフト」は山のように見つかるのではないでしょう。Skypeがそうならないという保証はまったくありません。
安い通話料、という点がSkypeに乗り換える動機付けになるでしょうか?僕は実は、電話というのはそれほど価格弾力性の強いサービスではないのではないかと思っています(この点については肯定/否定両方のデータがあるのですが)。また固定電話は当然ですが「通話」という機能に特化していますから、使い勝手という点ではSkypeに勝ち目はありません。あえて使いづらい(あくまでも既存の固定電話との比較で)Skypeに乗り換えてもらうためには、料金以外に何らかの動機付けが必要でしょう。
その意味で、僕はサポートサービスがSkypeを通じて行われるようになる事の方が重要なのではなかと思います。サポートサービスがプリインストールされたSkypeを起動する最初のきっかけとなり、そこから徐々に慣れていくという効果が期待できるのではないでしょうか。特にサポートサービスであれば、利用するのは初心者の人々でしょう(従ってそんな人たちにも使えるくらいSkypeの起動を簡単にする必要がありますが)。そういった「Geekじゃない」人々がすんなりSkypeに入っていける入り口として、サポートサービスが有効だと思います。
技術に興味がない人々を、どうやって新技術になじませるか。RSSなど、他の技術でも参考にすべき事例だと思います。
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