30日間マクドナルドのファーストフードを食べ続けるとどうなるか?を実験した「スーパーサイズ・ミー」なんて映画がありましたが、「マクドナルド=不健康」というイメージがアメリカでも定着しつつあるようです。そのイメージを払拭するために、米マクドナルドがこんなキャンペーンを始めました:
■ 米マクドナルド サラダセット購入者に・・・運動ゲームを配布 -- 「肥満イメージ」返上狙う(日経産業新聞 2006年5月2日 第4面)
アメリカで発表された新しいメニュー"Asian Salad lunch"の購入者を対象に、自宅で運動するためのビデオゲームを提供するキャンペーンを開始したとのこと。ビデオゲームはフィットネス・ゲームの専門メーカー、レスポンスデザイン社が特別に制作し、ヨガ編・筋肉トレーニング編など4種類あるそうです。狙いはもちろん「マクドナルドは肥満の元凶」というイメージの返上にあるのだとか。
こっちはプレスリリースですが、これを読むと、900万枚近くのソフトを配布することを計画しているようですね。また2004年にも"Stepometer"という万歩計を1500万個配布していたそうです:
■ McDonald's Offering Virtual Fitness DVDs with Meals (Yahoo! Finance)
フィットネスゲームを配布すると、逆に「この商品は食べた後に運動しないと太りますよ」と宣伝しているようなもの---という気もするのですが、「マクドナルドは健康に気を配る企業である」とアピールするのが狙いなのでしょう。万歩計キャンペーンに続くものですから、健康グッズ配布がある程度の効果を持つことを認めているのかもしれません。
しかし「ヘルシー」という方向性と、「安い」「濃い味付け」という方向性の両方をずっと追い続けるわけにはいかないでしょう。米マクドナルドがモスバーガーやフレッシュネスバーガーのようなヘルシー系・スローフード系ファーストフードを目指すようにも思えませんから、このような小手先の「健康にも配慮してますよ」キャンペーンで不健康イメージによる悪影響を緩和しつつ、「不健康だけど安くて美味しい」ファーストフードという路線を追い続けるのでしょうね。
コメント