メールで情報をやり取りする際に面倒な点の1つは、前後の話のつながりを追いづらいことですよね。例えば Gmail のように、関連するメールをスレッド形式で表示するなどといった工夫もありますが、話の流れが複数に分散した時に把握しづらくなります。そこでIBMがこんなアイデアを考え出したとのこと:
■ Thread Arcs (visualcomplexity.com)
2003年発表とのことですから、既にご存知の方も多いかもしれません。個々のメールを「点」で示し、他のメールとの関連を「弧(arc)」で示す「スレッド円弧(Thread Arcs、スレッド・アーチと意訳した方がカッコいいかも)」というアイデア。中が塗りつぶされている点は他人のメールを示し、さらに色の違いで送信者などを表すようになっているそうです。より詳しい情報は、IBMの公式ページからどうぞ:
■ THREAD ARCS: An Email Thread Visualization (IBM Research)
このアイデアの優れている点は、比較的コンパクトに視覚化ができる点。例えば同じ流れを A. Thread Arcs / B. Tree Diagram / C. Tree Table の3つで表してみるとこうなります:
という具合に、個々の点(メール)は横に一並びにした上でその関連を示せるわけですね。これを実際のアプリケーションと組み合わせてみるとこんな感じ:
AとBの部分にスレッド・アーチが表示されています。Aの方は個々のメールに対するもので、色の濃淡をつけることによってそのメールがどの「スレッド」の一部か分かる仕組みになっているわけですね。アーチもしくは点をクリックすることで、関連するメールにジャンプするようになっていれば完璧でしょう。
このアイデア、ブログやブログのコメント欄なんかにも応用できるのかも(どうやって関連付けをさせるかは難しそうですが)。独立したコンテンツが関連しあって1つの大きなコンテンツになる、という現象は今後も増加するはずですから、こういった視覚化手法はさらに洗練されていくのかもしれませんね。
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