※これは個人的なエントリですので、嫌いな方は読み飛ばして下さいますようお願いします。
祖母が亡くなりました。昨日の朝、93歳でした。老衰が原因だったこと、また亡くなる前日に顔を合わせられたことがせめてもの救いですが、子供の頃から可愛がってもらっていただけに、残念でなりません。
人は生物学的な意味での遺伝子(gene)だけでなく、文化的な意味での遺伝子(meme)を残す生き物です。従って祖母の遺伝子は僕の中に生き続けていますが、彼女が持っていた様々な知恵や知見というものを、僕はどれだけ受け継ぐことができたのでしょうか。祖母の死を悼んで多くの人々が訪れ、僕の知らない話をするたびに、もっと聞いておかなければならなかったことがあったのではと感じます。
ブログやSNS、ポッドキャストやビデオ・ポッドキャストは個人の思いを残すことができる道具です。これから故人の言葉に触れる場としても、機能するようになっていくことでしょう。以前にも書いたことがありましたが、仮に祖母がブログをつけていたとしたら、そこに何が綴られていたのだろうと想像してしまいます。戦争という過酷な時代を生き抜いてきた、大正生まれの一人の女性の経験なんて、僕などに想像できるはずもないのですが。
最後に会ったとき、祖母は一粒の涙をこぼしました。言葉を交わすことはできませんでしたが、何よりも多くのことを伝えてくれた涙だと思います。これまでいろいろありがとう。おばあちゃんが僕に残してくれた数多くの良いことを、今度は僕が伝えていけると良いのですが。
コメント