たまたま書店で平積みになっているのを発見したのですが、『死神さんとアヒルさん』という絵本がすごく、すごく良いです。買わないまでも、書店で見かけたら是非立ち読みしてみて欲しい本。絵本ですが、「死」というテーマを扱っている大人向けの一冊です。ちなみに2008年のドイツ児童文学賞絵本部門を受賞した作品とのこと。
登場人物は、タイトルの通り「死神さん」と「アヒルさん」の2人。ある日のこと、アヒルさんが自分の後ろに死神さんがついてきているのに気づいて……というところから話が始まります。この死神さん、死神らしく骸骨の姿をしているのですが、仕草や表情がなぜか可愛らしい(明言されてはいないのですが、女の子のようです)。ちょっとツンデレ的な要素もあって、何とも言えないキャラクターになっています。
一方のアヒルさんはおとなしくて、木訥な感じのキャラクター。死神さんを前にしても恐れることなく、「死に対面する存在」と「死をもたらす存在」の奇妙な関係が始まるのですが……絵本なので、これ以上のネタバレは止めておきます。続きはぜひ書店で。
著者の Wolf Erlbruch さんは、ドイツ人のイラストレーターだそうです。それだけに絵の素晴らしさも折り紙付き。まだウチの娘に読んで聞かせるのにはちょっと難しい内容ですが、物心つく年頃になったらプレゼントしてみたいなぁと思わせる一冊でした。
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