POLAR BEAR BLOG

Twitter ユーザーは仕事をサボりやすい？

ごめんなさい、タイトルは釣りです。しかし調査会社の Crowd Science が発表した調査結果によると、予想通り（？）Twitter ユーザーは時と場所を考えずにつぶやいているようです：

■ Don't tweet and drive: study reveals Twitter users' habits (SFGate)

米国のネットユーザーを対象に行われたアンケート調査結果について（718名からの回答を得たとのこと）。ちなみにCrowd Science 自身の公式ブログによる発表はこちら：

■ Social Media Study: Twitter While Driving (Crowd Science Blog)

メールアドレスを教えれば、レポートの完全版を無料でダウンロードすることも可能ですので、興味のある方は確認してみて下さい。なかなか面白い結果が出ているのですが、まずはこの記事のタイトルでも引用した部分を紹介しておきましょう：

左のグラフは「どこから各種ソーシャルメディアにアクセスしているか」を示したもので、右のグラフは「どんな時間帯にソーシャルメディアにアクセスしているか」を示したもの。それぞれ、色の薄い棒の方が Twitter ユーザーを、濃い棒の方がそれ以外のソーシャルメディアのユーザーを表しています。

例えば、「職場からアクセスする」という割合を見てみると……

• Twitter ユーザー： 60%
• それ以外のソーシャルメディアユーザー： 44%

ということで、約1.5倍 Twitter ユーザーの方が多いという結果に。また「仕事中アクセスする」という割合を見てみると……

• Twitter ユーザー： 56%
• それ以外のソーシャルメディアユーザー： 33%

で、こちらも2倍とはいかないまでも、かなりの差が出ていますね。うーん、これでは「Twitter ユーザーは仕事中もつぶやく」という評価を受けてしまっても仕方ないかも。

とはいえ、当然ながらこれは Twitter ユーザーの性格というよりも、それだけ Twitter がどこからでも・いつでも利用できるソーシャルメディアだということを示した結果であると捉えた方が良いでしょう。携帯電話で使えるクライアントアプリケーションも充実していますし、何より140字でつぶやけるという気軽さです。別にビルの1Fにあるスタバでお茶するというわけではないのですから、仕事中にアクセスしてしまったとしても、それは息抜き程度と考えて欲しいものですよね（笑）

他にもご紹介したいポイントがいろいろあるのですが、それは実際の調査結果ファイルを見ていただくとして、最後にこの結果だけ転載しておきましょう：

この一番左側にある項目。「友人や関係者らの求めに応じて、強制的にソーシャルメディアを使わされているような気がする」という質問に対し、「いいえ」と答えた割合は：

• Twitter ユーザー： 66%
• それ以外のソーシャルメディアユーザー： 50%

と、Twitter ユーザーの方が「やらされてる感」を感じていないという結果が出ています。それだけ Twitter は他のSNSに比べ、「ゆるいつながり」ができるソーシャルメディアなのだということを証明していると感じたのですが、どうでしょうか。

それからもう1つ、右から2番目の項目に「ソーシャルメディア上にある無料のニュースは、有料のニュースよりも信頼できる」という質問に対し、それぞれ：

• Twitter ユーザー： 「はい」 32% / 「いいえ」 39%
• それ以外のソーシャルメディアユーザー： 「はい」 20% / 「いいえ」 49%

と回答しています。これも Twitter の性質を示しているもの、という風に解釈したいところですが、それにはもっと分析や、他の調査結果が必要ですね。

< 追記 >

いけない、肝心の宣伝を忘れてました。ITmedia さんで「Twitterと企業の向き合い方」という連載を4回に分けて行わせていただきました。今日ついに第4回が掲載されましたので、ご興味のある方はご覧下さいませ。

【企業とTwitterの向き合い方】

1. Twitterを使っているのは誰なのか
2. Twitterの情報経路、正しく理解できていますか？
3. Twitterマーケティングの成功事例を分類する【前編】
4. Twitterマーケティングの成功事例を分類する【後編】

個人的な考え全開で書いていますので、「それ違うなー」と思われた方、たぶんそちらのカンの方が正しいです。というより、Twitter はまだまだ進化・変化してゆく場所だと思うので、僕の記事は1つの参考として、思考のベースに使っていただければ嬉しいなーと思います。AIDMAとかAISASとかADIDASとかいうワケの分からん横文字も使っていませんので（笑）。

Twitter: 「2009年度中の広告導入はない」

言わずと知れた Twitter の創業者、ビズ・ストーンからのお言葉です。「2009年度中の広告導入はない」とのこと：

■ Twitter's Stone says no ads in 2009 (Reuters)

まぁ、既に日本語版にはバッチリ入っているわけですが（笑）。また先日ベンチャーキャピタルからの追加資金調達を果たしたばかりですし、お金に困っているという状況ではないはず。というわけで現状を急いで変えるつもりはない、ということでしょうね。

ただ、こんな気になることも言っています：

Still in its infancy, the fledgling company has rapidly become a cultural phenomenon, but Twitter and other social networking Web sites have yet to show investors how they will start earning a profit.

To that end, Stone said Twitter aims to offer premium features for commercial account users this year.

"We wanted to show people that we're here to stay and here we are making money," Stone said.

Those features, which could debut in test form, are envisioned as for-pay features and potentially could include "light analytics" tools that allow commercial users to gather data on their followers, he said.

Twitter はまだスタートして間もないが、文化現象のようになっている。しかし Twitter だけでなく他のSNSサイトは、投資家に対してどうやって収益を上げていくかを示していない。

投資家の懸念に答えるため、ストーンは企業ユーザーに向けたプレミアムサービスを今年度中に発表する予定であると述べた。

「私たちは外部に対して、Twitter が今後も続き、収益を上げるだろうということを示したいのです」と、ストーンは述べる。

また彼は、プレミアムサービスは当初テスト版として提供され、有料となり、企業ユーザーがフォロワーのデータを収集できる「計量版アナリティクス」ツールのような機能も含まれるだろうとも述べている。

ということで、以前から検討されていた「有料版企業アカウント」がいよいよ登場間近、といったところでしょうか。Twitter をマーケティングに活用する企業も増えてきましたし、「分析機能だけは有料で提供しますよ。これまでよりも精密な効果測定ができるけど、どう？」というのはなかなか上手い話なのではないかと思います。

確かにその流れで見ると、企業ユーザー向けの Twitter 入門ガイドである"Twitter 101"をわざわざ Twitter 自身が開設している理由も納得できます。Twitter をめぐる噂は様々なものがありますが、「有料プレミアムサービス」の登場は意外と近いかもしれませんね。

ソーシャルメディアポリシーの実例、80＋社

今日は短く。ソーシャルメディアの流行を受けて、「ウチの会社でもソーシャルメディアポリシーの作成を検討しているよ」という方も多いと思いますが（いや、僕はそんな流行に敏感な会社がうらやましい人間の一人ですが）、実際つくるとなるとなかなか難しいと思います。そこで他社を参考してしまおう、ということで、実在の会社で公開されているものを集めたサイトがありました：

■ Online Database of Social Media Policies

80社以上のソーシャルメディアポリシーを一覧表にしてくれているページ。上からざっと眺めてしまうということもできると思いますが、トップにあるメニューから検索と業界別抽出もできるようになっています。例えば、メジャーなところでは：

• BBC: Use of Social Networking and other third party websites （SNSおよび第3者によるウェブサイトの使用について）
• City of Seattle （シアトル市）: Blogging Policy
• DELL: Online Policy
• Gartner: Public Web Participation Guidelines
• Harvard Law School: Terms of Use
• Microsoft: Tweeting Guidelines and Blogging Guidelines
• SAP: Social Media Participation Guidelines 2009
• Wal-Mart: Twitter External Discussion Guidelines
• Wells Fargo: Community Guidelines

というわけで、いくつか企業以外の組織・団体・自治体も含まれていますね。眺めていれば、自社に応用できる例もいくつか見つかると思います。

【関連記事】

■ 英国政府の Twitter ガイドライン"Template Twitter strategy for Government Departments"（政府機関のための Twitter 戦略テンプレート）を訳してみました。