先週米国で約80年ぶりという大きな竜巻があり、米中南部で大きな被害が出ています。そして日本の震災で見られたのと同様に、今回の竜巻でも既存メディアを補完する存在としてソーシャルメディアに注目が集まっているのですが、少し独特な方法でFacebookを活用する事例が登場しているとのこと:
■ Facebook helps tornado victims find lost items (Computerworld)
"Pictures and Documents found after the April 27, 2011 Tornadoes"というFacebookページについて。このページ、タイトルからも分かると思いますが、被害にあった現場(もしくは竜巻だけに、そこから遠く離れた場所の可能性もあるでしょう)で発見された写真や書類の持ち主を捜そうというもの。既に多くの情報と写真(現時点で「いいね!」したユーザーは約8万人、写真は1,400枚以上)が寄せられていて、実際に「持ち主が見つかりました!」とのコメントも見られます:
このページを立ち上げたのはPatty Bullionという女性。実際に自宅の庭に、被災地から運ばれてきたものと思われる家族や赤ちゃんの写真、卒業証書などが落ちているのを見て、何とか持ち主を捜そうと考えFacebookを活用することを思い立ったのだとか。ABC Newsの記事によれば、立ち上げてからたった2日間で500件の写真・書類に持ち主が見つかったそうです。
もちろんコメントの付いていない投稿も多いですし、実際に被害にあった人々が現時点でどれほどネットにアクセスできているのかという問題もあります。そもそもソーシャルメディアがあらゆる問題を解決する魔法の杖ではありません。しかしこれまでであれば持ち主が見つからずひっそりと処分されるだけだった思い出の品々(特にこのような状況下では、持ち主にとっては代え難い価値を有するものでしょう)に、少しでも返却の可能性を高めてくれるという点で、こうした取り組みは評価に値するのではないでしょうか。
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