今年で最後となる「アルファブロガー・アワード」。その発表会が昨夜開かれ、最後の受賞ブログの1つとして、なんと!このPolar Bear Blogが選ばれました。推薦していただいた皆さま、本当にありがとうございます。
ぶっちゃけ更新頻度が減ってるのにどうよ?というご意見があることは本人が一番自覚していますが、まぁそれはそれ。足が遅くて徒競走でビリばかりだった僕は、こういう表彰ものに弱いので、ありがたく受賞してまいりました。いやー良かった良かった。
いしたにまさきさんの『ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である』ではありませんが、なんだかんだで長年続けているというのがこんなラッキーに遭遇できた理由だと思います。で、どうして飽きやすい僕がここまで(もうすぐ丸7年)続けて来られたのかな―と思ったのですが、たまたま最近読んだ"The Power of Habit: Why We Do What We Do in Life and Business"に面白いことが書いてありました。この本、タイトルの通り習慣(habit)をテーマにしているのですが、それが定着・機能する要素として以下の4つを指摘しています:
- Cue(合図:習慣化された行動を引き起こすトリガー)
- Routine(ルーチン:習慣化された行動)
- Reward(報酬:ルーチンを行うことで得られるもの)
- Craving(渇望:報酬を得るためにルーチンをしたいと思うこと)
例えば「レバーを引くとジュースが出てくる」という実験室にしばらくサルを入れておくと、レバーが「合図」になり、それを見るたびにジュースという「報酬」を得たいという「渇望」が脳に生まれ、レバーを引くという「ルーチン」を行うようになると。分解してみれば確かに当たり前の話なのですが、この基本を応用して、悪い習慣の上に別の習慣を上書きする(例えば「合図」と「報酬」はそのままにして「ルーチン」だけを入れ替える――口が寂しいのでお菓子を食べてしまうという人にガムを噛んでもらう――など)といった対応に活かされていることが語られます。
で自分がブログを書き続けてきた、つまり習慣化してきたのはまさにこのステップで、始めた頃に「知らない人から反応が来る」という「報酬」を得られたことが大きいんですよね。もう承認欲求丸出しなんですが、どうであれ何か面白そうなネタという「合図」があると、ブログが書きたいという「渇望」が生まれる、今やそんな状態になっているのだと思います。実は同じような理由でブログにのめり込んでいったという方、僕の知っている範囲でも少なくありません。
であるとすれば、TwitterやFacebookが普及したいまの世の中というのは、「アルファ○○」が生まれやすい時代でもあるのではないでしょうか。ご存知の通り、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアでは、簡単に友人や知り合いとつながって彼らから反応をもらうことができます。そんなの馬鹿げている、と思われる方は多いと思いますが、しかし他愛もない書き込みに対して「いいね!」やリツイートをもらった時のちょっとした嬉しさが分かる、という方も多いはずです。この環境を活用すれば、ブログという文章だけでなく、様々な創作活動(写真や映像、音楽、料理などなど)に対して簡単に「報酬」を得ることができ、その活動を習慣化してゆくことができるのではないでしょうか。
そして習慣化された行動は、必然的に熟練へと向かいます。好きこそものの上手なれ、というやつですね。TwitterやFacebook上での馴れ合いが嫌いという意見も分かりますが、その善し悪しは別にして、習慣化を促しやすいいまの状況は「アルファ○○」を増産するのに適しているのではないかなーなどということをアワード発表会場でボンヤリと考えていた次第です。逆に「アルファ○○」になりたかったら、何かを始めたばかりの頃から、それを恥ずかしがらずにツイート/アップデートしてゆくということが1つの方法になるのかも(必要最低限のスルー力があることを前提にして)。
まぁ、そんな妄想はどうでも良くて。このエントリの趣旨は「オレも今日からアルファだぜ!」ということですので、皆さんどうぞよろしくね。
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