イギリスに地質学等々に関する研究を行う「英国地質調査所(British Geological Survey, BGS)」という機関があるそうなのですが、彼らが所有する化石の画像と3Dデータを公開するウェブサイトを開設したとのこと:
■ A Database of 3D Fossils, Ready for You to Explore and Print (The Atlantic)
ちなみにそのサイトというのがこちら:
もちろん閲覧やデータのダウンロードなど、無料で利用することができます。全ての化石に画像と3Dデータが用意されているわけではなく、画像のみのもの、アナグリフを使った3D画像(昔懐かしい赤青メガネを使うもの)まで用意されているものなどに分かれているようですね。また3Dデータのフォーマットですが、今のところ.plyと.objがサポートされているようです。
試しにこんなアンモナイトのページを開いてみました:
画像だけでもかなり拡大して、細部まで見ることができます。また時間はかかりますが、3Dデータをダウンロードして、ブラウザ上でグリグリと動かしてみることも可能(ただしHTML5に対応しているブラウザが必要)。これはすばらしい。
これと3Dプリンタ、もしくは3D出力してくれるサービスと組み合わせれば(ファイルフォーマットの問題はありますが)、いつでも好きな化石を手にできるというわけですね!あるいは3Dオブジェクトを仮想空間に、あるいはARとして現実空間に表示してくれるサービスもあったりするので、バーチャルだけど化石に囲まれて暮らすなんてこともできそうです。
またこうしたデータが自由に流通するようになることで、プロ・アマを問わず、世界中の研究者が新たな発見を行うことが加速されそうです。有名なカンブリアン・モンスターなどは、いまだにどう復元したら良いか分からないものも多いそうですから、3Dデータを通じて多くの人々がウンウンと悩むことで、正解が生まれてくる可能性が高まるのではないでしょうか。化石に限らず、様々な文化的遺産など、他の分野でもこうしたデータ公開が進むのを期待したいところです。
最近のコメント