Seth Godinがブログでスイッチングコストについて書いていた(Seth's Blog: Switching costs)のを読んで、いろんなものをスイッチする時のコストについてあれこれ考えてみました。で、最強のスイッチングコストを発見。それはコレ:
ただのWEBペットじゃんと侮るなかれ。このクマがうちの奥さんの買った携帯電話にプリインストールされていたことから、僕が狙うボーダフォン→auへのスイッチを邪魔している最大の障壁なっているのです。
このクマ、デスクトップキャラクター的にケータイの画面を動き回るだけでなく、着ている服や「くーまんの部屋」をカスタマイズできたり、現在の時間に応じたセリフを吐いたり、はたまた勝手に「外出」して写真を撮ったり(ユーザーがいる現在地に応じて、事前に用意されていた画像+くーまんの姿が合成される)と、確かに楽しいソフトではあります。可愛らしい要素と相まって、うちの奥さんは完全にこのクマに情が移っているようです。
その結果、彼女は今のケータイを換える気がまったくありません。換えるとしても、「くーまん」が搭載されている機種ではないとダメとのこと。僕の知る限りでは、そんな機種は東芝が出しているボーダフォン向けのものしかなく、従ってボーダフォン→auの乗換えは認められないということに。さらに家族向け割引サービスを使うため、僕だけauに乗り換えるというのも認められないという結果に・・・。こんなところにスイッチングコストが隠れているとは、思いもよりませんでした。
くーまんに学ぶ教訓その1:「情が移る」という状態を作り出し、価格や性能といった客観的・合理的な基準でスイッチされるのを防ぐこと。その2:スイッチの決定権を持つ人を見極め、その人にとって魅力的なサービスを提供すること。こんなところでしょうか。あぁ、LISMOを使ってみたい。
おもしろいです。女性の行動モデルは永遠の謎です。でも、この世の買物って大半 (I bet on 70%) は女性がしてるんですよね。きっと。
投稿情報: kenji mori | 2006/02/28 12:17
「女性に売れ!」系の本も昔から多いですよね。「お金を出したのはお父さんだけど、選んだのはお母さんor娘」というパターンを含めれば、70%よりも多いぐらいかもしれません。ケータイのように「家族割り」という縛りを効かせられるモデルであれば、一部の女性(奥さんor娘)を熱狂的なファンにさせられれば、いもづる的にユーザーを固定化させられるのかも。
投稿情報: アキヒト | 2006/02/28 14:44
キラーアプリケーション、キラーコンテンツですね。
投稿情報: itochan | 2006/02/28 15:07
初めまして。私も自分のブログで似たような記事を書きました。
http://plusdblog.itmedia.co.jp/hiro/2006/02/post_f1dd.html
うちも、相方が601Tにしてはまり、私も釣られて(敢えてこの字にw)603Tを購入したクチです。
こういったケータイキャラが、「次も同じキャリアの同じメーカー端末にしよう」という動機付けになっている事は、意外に軽視してはいけないポイントです。
まあ、あとはボーダフォンファンサイト集団管理人の一人という立場から言わせて頂ければ、ぜひこれからも「家族定額のボーダフォンをごひいきに」といったところでせうか(爆
投稿情報: HiRO | 2006/03/02 23:21
初めまして。コメントありがとうございます。
ボーダフォンファンサイトの方々にとっては、ちょっと問題ある記事ですみませんでした(笑)しかし僕もJフォン→ボーダフォンと渡る長年のユーザーですのでお許し下さい。
僕もこの記事を書いたあとで、「くーまん」をキーワードに様々なサイトを訪問したのですが、確かにキャラクターというのは無視してはいけない要素のようですね。「うちの奥さんにも困ったものだ」と思っていたのですが、企業の戦略にマンマとハマっていただけなのかも?
投稿情報: アキヒト | 2006/03/04 11:36