今夜は「ATOK+はてな便利ツール体験会」にお招きいただき、参加してきました。体験した便利ツールとは、「ATOK ダイレクト for はてな」という代物。明日正式発表があり、ATOK の登録ユーザーであれば無償ダウンロードできるようになるとのことですので、ATOK ユーザーの方々はチェックしてみて下さい。
(8/29追記:公式ページがオープンしていました)
で、「ATOK ダイレクト for はてな」とは何ぞや?ということなのですが、簡単に言はてなのAPIを通じて ATOK と「はてなダイアリーキーワード」を直結し、ATOK から直接キーワード情報を閲覧できるようにする、という仕組み(全然簡単に言えてないですね)。例えば以下の画面は、「注目のキーワード」を引っ張ってきたところ。このスクリーンショットを取った時点でのランキングが、そのまま表示順序となって現れています:
これは「注目のキーワード」全体ですが、ある言葉の関連キーワードを表示させることもできます。通常通り文字を入力し、漢字変換する感覚でデータを引っ張ってくることが可能。これまでは
- 文章を作成している途中で、何か調べたいことが出てくる
- ブラウザを立ち上げ、関連するWEBサービス(検索エンジンや辞書/辞典サイト等)のページを開く
- サービスを実行し、結果を確認する
という感じだったのが、ブラウザを開く必要が無くなり、
- 何か調べたいことが出てくる
- ATOK が(文字変換のためのウィンドウ上で)全て答えてくれる
といった感じでしょうか。もちろんこれまでも、ATOK上では「辞書データ」という形で(漢字候補に加えて)様々な情報を閲覧できるようになっていたわけですが(「はてなキーワード」も、既に ATOK の辞書として追加されています:参考記事)、APIを活用することで文字通り「ダイレクト」にデータを取得するようになったわけですね。
と、将来的な可能性を感じさせる「便利ツール」なのですが、残念なのは今回参照できるのが「はてな」の関連キーワードという点。確かにある言葉を打ち込むと、それに関連してネット上で(というより「はてなコミュニティ」上で)話題になっているキーワードが見れるというのは面白いのですが、いまいち何に役立てていいか分かりませんでした。偉大なる暇つぶしツール、といった感じで、せっかくの画期的な仕組みが価値に結びついていないという印象。
ただ今回の発表は顔見世的な感じで(ちゃんと「ベータ版」と称されていました)、はてな以外とのサービスとも連携が模索されている様子。はてなキーワードとの連携機能、ではさすがに企業に売り込むことはできないでしょうが、もっと一般的な(と言ったらはてなに失礼かもしれませんが)サービスと連携できれば、様々な可能性が見えてくるように感じました。
……と、簡単ですがとりあえずの感想はここまで。実は今回のイベントで一番心に残ったのは、「ATOK のようなFEP(Front End Processor)は、ユーザーに一番近いところにいる存在」という認識でした。検索エンジンを使うにせよ、路線検索を使うにせよ、まずは文字を入力するという行動があるわけですから、確かにその通りですよね。その上でジャストシステムさんは、ATOK をソフトではなく「サービス」と捉え、何が可能かを考えるという姿勢を打ち出されています。まだまだ紆余曲折あると思いますが、「サービスとしての ATOK」が新しい世界を拓くことに期待したいですね。
< 追記 >
ITmedia で詳しい紹介記事が出ていました:
■ インターネットのキーワードをATOKの変換辞書に──まずは「はてな」から (ITmedia Biz.ID)
コメント