業務時間の一部を好きなことに使って、何か創造的な活動をしましょ、というアイデアが広まりつつあります。有名どころでは Google の「20%ルール」があるわけですが、実はその裏の意味は「効率的に働け」ということなのかなぁと思ってみたり。
zen habits でこんなエントリがありました:
■ Haiku Productivity: Limit Your Work Week (zen habits)
「俳句プロダクティビティ」という謎の言葉がタイトルになっていますが、"limit your work week"(労働時間を制限しよう)という続きのフレーズで分かる通り、わざとタイムリミットを設けることで生産性を上げましょうというのが内容です。単に時短せよと言うだけでなく、短い時間で仕事を仕上げるためのコツも提示されています。
これを読んで感じたのですが、確かに「効率よく働くライフハック」系記事を読んでいると、「(本来の締め切りより)短い時間で仕上げよう」というアドバイスが登場することがありますよね。「ああ、この仕事の締め切りはまだ来週だな~。じゃあ後でやろ~」みたいな態度に陥ってしまうことってありますから、こうしたアドバイスは納得です。残業を禁止したら、従業員の生産性が上がったという話もあるし。
しかし本当の締め切りは来週なのに、今日中に仕事を終わらせるって結構な精神力が必要です。そもそもそんな精神力がある人なら、締め切りを守るのだって簡単だろって感じもしますし。で、自分で自分を律することができないなら、外部から強制しよう(無理やり使える時間を短くしてしまおう)……っていう発想の一方にあるのが「残業禁止」で、もう一方にあるのが「20%ルール」と捉えることができるのかな、と思います。
いや、もちろん「クリエイティブな仕事をする」という目的で20%ルールを導入するのが本筋だと思いますし、そういう企業も多いでしょう。しかし20%ルールを導入した企業で、導入前後の労働生産性を調査することができたら、「導入後の方が効率が上がっている」という結果になる可能性が高いのではないでしょうか。社内で20%ルールの導入を目論んでいる方は、「いやぁ、『残業禁止』だと反発が大きいけど、『20%ルール』なら技術者たちに歓迎されて、なおかつ効果は一緒ですよ」なんていう売り文句が効果的かもしれないですよ。
……ちなみに上記の zen habits のエントリに掲載されている「(労働時間を削った上で)効率的に仕事するコツ」はこちら。ご参考までに:
- やらなければならない仕事を見極める
- やらなくていい仕事は削る
- バッチ化して、同じ仕事は一度にまとめてやる(メールのチェック、経費精算など)
- 作業をステップに分けて、段階的に進める
- 空いた時間で何をするか決めておく
- 電話、メール、IMなど、コミュニケーションにかける時間を制限する
とのことです。
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