これはまだ実験段階の話だそうですが、なかなか良さそうなアイデアです。インフォグラフィクスの技術を行政で活用する、というもの:
■ Data.gov.uk Newspaper (Newspaper Club)
なかなか一言では説明しづらいのですが、自治体が住民向けに公開している情報を、分かりやすく編集して新聞形式にまとめてしまおう、というアイデアです。新しく転入してきた住民たちに対して、市役所で配布したり、あるいは配布を希望する住民たちに郵送したりすると。
実際の紙面はこんな感じ:
左側のページには犯罪の発生率とその推移(種類別)、右側には市民農園の場所と希望者数、緑地の割合なんて情報が掲載されています。
さらにこちらは別のページのイメージ。こちらは主要都市に移動する際にかかる時間(とその交通手段)、公共交通案内などが掲載されていますね。
ということで、何のことはない、自治体が普通に公開している情報をキレイに、新聞風にまとめるというだけのアイデアです。しかしこうしてまとめてくれるだけで見やすくなりますし、またちょっと読んでみたくなりますよね。「知りたければ情報を探す努力をしろ」というのも正論ですが、「読んでもらえるように情報の加工・提供の仕方を工夫する」というのもまた正しいアプローチだと思います。
そういえば以前、「デザインで新聞を救った男」という話がありました。もちろんデザインは万能ではありませんが、例えば米国では行政が抱えているデータを積極的に開放して、加工・利用を市民に自由に行ってもらおうという動きが生まれています。例えばネット経由で自由にデータを取り出せるようにして(もちろん個人情報などは除いて)、こんな「新聞」を作って売り出したいという企業が自由に活動できるようにしても面白いかもしれません。商用利用の場合にはある程度の使用料を請求し、財政の足しにするなどという皮算用も考えられるかも?
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