POLAR BEAR BLOG

企業の悪評、情報源は「クチコミ」「ネット」

今日の日経産業新聞から：

企業の悪評 情報源は・・・「口コミ」「ネット」1位（日経産業新聞2005年11月21日第2面）

広告会社のオグルヴィ＆メイザー・ジャパンによる調査によると、企業の悪い評判の情報源のは「友人や家族による口コミ」と「インターネット」が共に1位になったとのこと。また欧米の消費者に比べ、こうした情報源を重視する傾向があるそうです。ちなみに、逆に良い評判の情報源について見ると、「新聞・雑誌の記事」が1位、次いで「インターネット」「企業の宣伝、広告」の順となっています。

これを見ると、企業はネットでのクチコミ情報に対して、神経を尖らす必要があることが明白になったと言えそうですね。自らが「ブログ」という形で情報発信するかどうかは別として、ブログとどう付き合っていくのか、あらゆる企業が問いかけられる時代が来ているのだと思います。「ブログ&掲示板攻撃・防衛マニュアル」なんて本も発売されていますし、ブログ・コンサルティングという言葉に「ビジネスブログをどう作るかアドバイスする」という意味に加えて「Blogosphereでどう企業イメージを保つかアドバイスする」という意味が加わる日も近いでしょう。

トラックバック・スパム

先週末からトラックバック・スパムに悩まされています。スパマーは海外のアダルトサイト。ブログのタイトルに"latina sex movie 20.11"のように日付らしき数字が入っているのが特徴で、ご丁寧に毎日新しいスプログ（スパム・ブログ）を作成しています（ちなみにこれは実際にトラックバックされたスプログのタイトル）。

TypePadには禁止IPアドレスを設定できるのですが、それももうすぐ100に達しようとしています。先週末より以前に設定していた禁止IPはごくわずかなので、ここ数日で異常にスパム・トラックバックされていることが分かっていただけると思います。

タイミングよく、IT Proにこんな記事が掲載されていました：

掲示板やメールに続き、ブログにもスパム（IT Pro）

様々な対策が考えられていることが報じられているのですが、

とはいえ、次々と新手を編み出すスパム業者とイタチゴッコが続いているのが現状。最終的には「迷惑メール対策同様、学習型のフィルターを用意して、ブロック機能を強化するしかない」（シーサーの舟田善チーフプロデューサー）。

という意見に賛成です。TypePadのように禁止IPでブロックできたり、SeeSaaのように「禁止ワード」のような設定ができたとしても、結局ユーザーの手を煩わせることになります。ある程度自動化して、ASP側で根本からスパムトラックバック/スパムコメントを防ぐようにならないと、問題の解決には至らないでしょう。

というわけで、申し訳ありませんがトラックバック/コメントの承認制はしばらく続行します。トラックバック、コメントをいただいている皆様、申し訳ありませんが反映までに時間がかかる場合がありますのでご了承下さい。

"Add to Google" ボタン

すでにサイボウズ・ラボ秋元さんのブログなどでレポートされている"Add to Google"ボタン。僕のブログにも加えてみました（右サイドバーをご確認下さい）。

ちなみに公式ページはこちら：

Add to Google - Information for Publishers

「追加したくないけどボタンを押したらどうなるか知りたい」という方は、以下のスクリーンショットをご参考下さい（けどせっかくなので押して追加してやって下さい）。クリックで拡大します：

こんな画面が表示されて、Googleのパーソナライズド・ページかGoogle Readerに登録することができます。

しかしこれだけRSSリーダーの種類が増えると、「Add to XXX」系ボタンのシェルフスペース争いというのも加熱してきますね（関連記事：サイドバー・マーケティング）。このブログのサイドバーを見ても分かる通り、いつくも「Add to」ボタンが並んでいるのもちょっと見苦しい感じがするので、メジャーではないRSSリーダーがボタンを設置してもらうのは容易なことではなくなるでしょう。

ちょっとURLを見つけられなかったのですが、複数の「Add to」ボタンを1つにまとめるサービスなんてのもあったし、「画面をすっきりさせると同時に、自社のRSSリーダーにも追加が容易になるような仕組み」が今後も生まれそうな気がします。

Profile: Umbria Inc.

小さい記事を１つ。Micro Persuasionの記事経由で、企業のマーケティング担当者に対して行われたアンケート調査の結果が公開されているのを知りました：

"Blog Attack" by Reveries Magazine

興味深い結果が満載なのですが、ちょっと気になったのがこの部分。

ブログ監視ツールの認知度に関する項目です（ちなみにこの直後には満足度の項目もあるのですが、回答理由を読んでみるとなかなか参考になります）。TechnoratiやIntelliseekあたりの認知度が高いのは分かるのですが、Umbriaという会社は初耳でした。で、少し調べてみると：

Umbria Inc. 公式サイト（http://www.umbrialistens.com/home）

The online conversation represents an unprecendented opportunity for a market intelligence revolution.  Umbria is dedicated to creating solutions to help clients listen and learn from the online community, one of the richest sources for consumer insights in history.

Using an approach that combines proprietary natural language processing and machine learning algorithms, Umbria transforms the unstructured and chaotic data of the online community into actionable market insights about companies, products, issues and those of your competition. Umbria specializes in providing insight and context around those conversations most relevant to you.
（Aboutページより抜粋）

とのこと。Technoratiなどの単純なブログ検索よりも、もう少しactionableな結果を返してくれるサービスのようです。しかし"Umbria listens"とは何とも怖いドメイン名ですね・・・実際にどんなことをしているかについては、上記引用中のapproachページに詳しいのですが、端的に解説されているのがこちらの記事：

Blog software tracks consumer preferences (Science Daily)

"We can parse the speech in these blogs, break it down by nouns verbs, adjectives and phrases to derive meaning and understanding about the speech and the speaker," David Howlett, Umbria's product management vice president, told United press International. "We use machine-learning algorithms to show who the speaker is and their characteristics."

ということで、クローリング対象をテキストマイニングして、単純なインデックス化で把握できる以上に詳しい情報を取得しているようです。

サンプルレポートをオンラインで請求してみたのですが、まだメールが返ってきません。なかなか面白そうなサービスだと思うので、メールが来たらフォローしてみたいと思います。