実はこう見えても?子供の頃、ピアノ教室に通っていました。大学生の頃に一時期練習を再開したこともあったのですが、社会人になってからは弾いていません。しかし電子ピアノはあり、ヘッドホンをつければ夜中でも練習できるので、子供と一緒にピアノ教室に通うのもいいかなぁと思い始めています。
で、本題なのですが、今日の日経産業新聞に「楽器の演奏にチャレンジしたいと考える人は7割以上」というアンケート結果が掲載されていました:
ネット1000人調査 楽器の演奏 挑戦してみたい? 意欲ある人 7割超に -- 鍵盤楽器69%、女性に人気(日経産業新聞2006年2月20日)
この記事によると、「今後、楽器の演奏をしたいですか?」という問いに対して、「ぜひ演奏したい」「できれば演奏したい」と答えた回答者は全体で71.5%だったとのこと(男性は67.6%、女性は75.4%)。ちなみに「今後、演奏したい楽器は何ですか?(複数回答可)」という問いに対しては、1位が鍵盤楽器で69.2%、2位はギターで42.2%を占めたそうです。
過去の同様のアンケート結果と比べたわけではないので、感覚的な意見なのですが、楽器の演奏にチャレンジしてみたいという人は増加傾向にあるのではないでしょうか。特に今年はモーツァルト生誕250年記念ということで、様々なイベントが企画されていますし(ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンもその1つ)、『のだめカンタービレ』というマンガが流行っていたりします。こじつけっぽい意見を言えば、「生産者/消費者の境界線の喪失」が音楽の分野でも起こりつつある、と捉えられるかもしれません。
このブームに対応した、新しいWEBサービスを考えられないものでしょうか?まず思いつくのは、プレイヤーズ王国やwaccaのような「音楽SNS」でしょう。これらのSNSでは、自分で演奏した曲を自由にアップロードして、他のユーザーに聴いてもらうことができます。この機能をオリジナル曲のプロモーションにだけ使うのではなく、「ベートーヴェンのピアノソナタ8番を練習しているのですが、どこを直せば良いか教えてください」といったメッセージとともに演奏したファイルをアップロードして、他の人からアドバイスをもらうといった「オープン音楽教室」的な感覚で使うことができるはずです(実際にプレイヤーズ王国のコミュニティをのぞくと、「どのように練習すれば良いか」などといったやり取りがなされています)。
また個人的な経験かもしれませんが、音楽教室を選ぶというのはなかなか苦労するものです。ヤマハなど大手の音楽教室を除けば探すだけで一苦労ですし、その教室に良い先生がいるか、値段は妥当かは入ってみないと分かりません。また良い先生に会えたと思ったら、独立して遠くに行ってしまった・・・なんてこともあります。そんな時、「ぐるなび」まで充実していなくても、「通学可能な距離にあって、週○回で月謝○○円以内、評判のいい教室」みたいな検索ができるサイトがあったら便利ではないでしょうか。
その他にも、「この曲を練習した人は、こんな曲も練習しています」「この曲を弾けるようになったら、次はこんな曲にチャレンジしたらいかがですか?」といったレコメンデーション機能、先生の指導とお手本が聴けるポッドキャスティング、デジタル楽器と直接連動してネット上でセッション可能なチャットなど、様々な展開が可能だと思います。上記のアンケート結果(7割超が楽器の演奏を始めたいと思っている)を念頭に置けば、特に「これから楽器を始める人向けサービス」という観点でアイデアを考えることにより、手堅いビジネスを生み出すことができるのではないでしょうか。
ちなみに日経産業新聞のアンケートによると、楽器購入を検討している人の購入予算額は、1位5万円もしくは10万円(17.6%)、3位3万円(15.7%)、4位30万円(13.7%)という結果が出ています。購入する楽器にもよりますが、ある程度の出費は覚悟しているというところでしょう。であれば、「楽器購入と一緒に、年会費1万円のWEBサービスに入会しませんか?」といった抱き合わせ的な営業が効果的だと思います。また「WEBサービスの利用料金=音楽教室の月謝」と位置付ければ、毎月の出費も納得できるはずです。他のWEBサービスに比べ、音楽の分野は会費収入に期待できそうな気がするのですが、どうでしょうか?
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