今日はバレンタインデー。女性から男性に愛の告白・・・のはずなのですが、なぜか僕は奥さんからチョコをねだられました。というわけで華やかなOLさんたちに混じってチョコを買うという、なかなか寂しい経験をしていたら、ふと「バレンタインデー・エコシステム」という言葉が頭に浮かびました。
バレンタインデー・エコシステムとは何か?それを感じるために、まずオンラインショッピングサイトにアクセスしてみましょう。ここでは仮に楽天にしてみます。
いろいろな種類のチョコレート。というわけで、まずバレンタインデーにはチョコレートが必須です。チョコだけでも①チョコレート素材の供給者、②お菓子メーカー、③流通/卸売り業者、④オンライン/オフラインのチョコレート販売店、という4つのプレーヤーが利益を得ることができます。
次にチョコと一緒に贈るプレゼント。最近はバレンタインデーも、+アルファのプレゼントを贈ることが当たり前になっているようです(もちろん本命だけですが)。というわけで、こんな分野に波及効果が:
ファッション、アクセサリー、ネクタイと、恋人向けプレゼントになりそうなものなら何でも。バレンタインデーのおかげで売り上げが向上するわけです。さらに「形の無い贈り物」ということで、旅行やレストランの需要までも増加:
チョコレートやプレゼント、+アルファの演出と、たくさん選択肢があって選べない・・・という人には、ちゃんとレコメンデーションサービスが:
またバレンタインデーが「女性から男性にアタックする日」ならば、結果を出すためにはチョコレート+プレゼントだけでは不十分。プレゼントを贈る本人もキレイになる必要があります:
ということで、女性が自分で使う服や化粧品の需要も上がりますよ、と。それでも結果が出ない人には、こんなサービス(?)まで用意されてます:
(Googleで「バレンタインデー」を検索した時に表示されたAdWords)
こうして見てみると、プランニング(レコメンデーションサービス)から始まり、準備(エステやダイエット、自分用ファッション・化粧品購入)、有形プレゼント購入、無形プレゼント購入、事前/事後の神頼みまでと、様々な要素が「バレンタインデー」というイベントの下に動いているものですね・・・。さらにバレンタインデー・エコシステムの恐ろしいところは、これとまったく同じプロセスが1ヵ月後(ホワイトデー)に繰り返されるという点です。しかも全体の規模は「3倍返し」。なんて良く考えられたシステムでしょうか。
てっとり早くアクセスを集めるサービスを実現するためには、バレンタインデーのような既に完成された「出費システム」に便乗するのが一番なのかもしれません。そう考えると、「オンラインでカスタマイズ・チョコレート(手作り風)をオーダーできるサイト」「ホワイトデー用ウィッシュ・リストを登録/公開できるサイト」「誰にいくらのチョコレート+プレゼントを渡し、何をお返しにもらったか管理できるサイト」なんていう風に発想できるかも。
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