シロクマ日報でも書いたのですが、なんでも「デジタル写真たて」という製品が登場しているそうです。無理にまったく新しいコンセプトを打ち出す(ついでにカメラ機能も付けてやろう、とか)のではなく、単にデジタルで写真たてを作ってみたというスタンスがいい感じ。そんな「デジタルでアナログを置き換える」というアイデアを、もう1つ別の記事で見つけました:
■ The Progress Bar (we make money not art)
商品化されているものではなく、Eyal Burstein という芸術家?の方が作ったアート作品のようです。Progress Bar という名前の通り、ちょっと太目の蛍光灯といった感じの物体で、過ぎていった時間が「見える化」されるというもの(最大18年間を計測できるモデルまであるのだとか)。言ってみれば、「デジタル砂時計」という存在です。
使い方はいたって簡単。作者のWEBサイトで公開されているビデオを見れば一目瞭然ですが、ちょっと解説すると、
まずこのように、起動すると青い光で筒が満たされます。次に片方の端を回すと、青い光の量を調整することができるので、適当な位置に設定します:
セットが完了すると、計測スタート。時間と共に青い光が減っていって、時間の経過(もしくは時間の「残り」)が見えるという仕組みになっているようです。
で、これが何の役に立つかというと、長期的な目標や願いを達成するために使うのだとか。例えば「夏までに痩せたい!」と願いながらこの Progress Bar をセットし、見える位置に置いておくと、日々減り行く青い光を見て「あぁ、もうすぐ夏なのにまだ痩せてない・・・」という心理的プレッシャーを感じる、という仕組み。なにしろ最大18年を計測できるので、「政治家になりたい!」とか「会社を興してシェアNo.1を獲る!」という目標設定にも使えるわけです。
まぁ正直、この装置にどれだけの効果があるかは未知数ですが・・・しかし心理学や「見える化」系の本を読むと、ごく簡単な可視化でもモチベーションを上げるのに効果があるようなので、こんな簡単な仕掛けでも十分役に立つかもしれないですね。
前述の「デジタル写真たて」や、この「デジタル砂時計」のように、デジタル化可能だけれどまだ誰も取り組んだ人がいないモノを探してみても面白いかもしれませんね。そしてデジタル化によって可能になるちょっと面白い使い方を考えてみたら、人気を呼ぶ商品を生み出せるかもしれません。(しかし「ちょっと」を越えると人々の想像力をオーバーして、価値を理解してもらえずじまいになってしまうかもしれませんが・・・。)
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