「これを買った人はこんなものも買ってますよ」などといったレコメンデーション機能は、ECサイトではすっかりお馴染みですが、人力を活用したこんなサービスが登場したとのこと:
■ 耳より! -- プロがお父さんの服見立て(日本経済新聞 2006年7月25日 第35面)
男性衣料の通信販売を手がけるZeel(ジール)が行っている「スタイリスト買い物代行サービス」について。ネット経由で氏名、身長、体重、理想とするファッションのイメージなどを登録すると、雑誌などで活躍中のスタイリストが予算に応じてその人に合った洋服を探し出し、買い物まで代行してくれるのだそう。また発送時には洗濯の基準や、着こなし方を書いたメモも添付してくれるそうです。予算は洋服が5万円からで、代金の10%をコーディネート料として徴収するというビジネスモデルになっています。
要はシステムに頼らず、人力によってレコメンデーションを行うサービス。もともとリアル店舗では同様の接客を行っていたはずですが、それをネットに展開して、誰でも気軽に申し込みできるようにしたところがユニークですね。またスタイリストという専門家が担当しているということが、「オススメされたものを買えば大丈夫」という安心感につながり、購買意欲が増すのではないでしょうか。さらに「自分では入り辛い若者向け(もしくは年配者向け)のお店で買い物ができる」という効果もある と思います。
もちろん Amazon.com 並に優れたレコメンデーション・エンジンを開発するのも良いのですが、こんな風に専門家の知識を活用する、というよりシンプルな仕組みを考えてみても良いのではないでしょうか。最近読んだ本『インターフェース革命』では、「人間が担当した方が良い領域は人間が担当し、機械が担当した方が良い領域は機械に担当させ、両者を組み合わせて最適なインターフェースを作ろう」という提案をしているのですが、この基本に立ち返って考えてみれば、もっと様々な可能性が広がると思います。
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