なんでも最近、貸金庫の増設がすすんでいるそうです。なかでも主流は、小ぶりなサイズのミニ金庫なんだとか:
■ サイズが映す(5) ミニ貸金庫 大きな安心 -- 小さな店舗でもニーズ対応(日本経済新聞 2006年8月16日朝刊 第10面)
ミニ金庫人気の背景にあるのは、もちろん安心・安全ニーズの高まり。最近は物騒な事件が増えて、自宅に貴重品を保管しておくというのも不安がつのるばかりですよね(といっても、僕の家にある高価なものといったらPCぐらいですが・・・)。そこで登場するのが、一般家庭にもちょうどよいサイズのミニ貸金庫というわけで。実際、都心部では「金の延べ棒や宝石類」などといった物品用の大型保管箱の稼働率が低下する一方、地域密着を掲げる地銀でミニ貸金庫の導入が進んでいるそうです。
とここまでが記事の解説なのですが、僕はふと、WEB2.0などを通じて「あちら側」にデータを預けることに慣れた人々が、リアルな世界でも別のところに貴重なものを置いておくことを普通に考えるようになってきた現れでは・・・と想像してしまいました。そう考えると、逆にWEB2.0的な発想でリアルのサービスを考えることも可能なのではないでしょうか。
例えばフィルムを保管していて、必要なときにオーダーすればプリントアウトして指定先に送付してくれるサービスとか。こうしておけば無くしたり、劣化したり、火事や盗難などで永遠に失われるリスクを防げるわけです。もしくは今までに買ったCDを全部保管してくれて、必要に応じてWEB経由でデータを送ってくれるとか。こちらも紛失・盗難・破損が防げるという利点がありますが、CDジャケットや歌詞カード・解説が見れないという弱点がありますね(こちらもデータ化してネット経由で確認できるようにしておければ大丈夫ですが)。
こういったサービスは、引っ越すときなどにも便利かも。WEBでも例えば Flickr に画像データをアップしておけば、PCを乗り換えた際にもデータを移し変える必要は無くなるわけです(もっともこの場合は外部記憶装置に保管しておけばよい話ですが)。それと同じ発想で、転居の多い人向けに、ある店舗に保管しておいたモノを転居先に近い支店に自動的に移送してくれる、なんてあったら便利かもしれません。
いずれにしても、WEB2.0チックな利点をリアルでも実現することを考えてみれば、何か面白いことが見えてくるかもしれませんね。
日通さんが、書類を電子化して原本と同時に保管するサービスを企業向けにおこなっていますよね。その紺yシューマ向けのサービスという感じになりますでしょうか。日通の「ネットインクローゼット」も保管するというところではイメージが近いかもしれません。
ちょうど、最近野村證券がテレビCMをやっている株券の電子化も「リアル・ストレージサービス」に該当するかもしれませんね。
なんとなく、イメージとして2年くらい前にライブドアが「livedoor エンコーダー」という手持ちのCDをMP3化するサービスをおこなっていたのですが、そこにディスクの保管をするようなサービスを付加したような印象をもちました。
ご指摘のように、今後こういったサービスのニーズが高まってくるかもしれませんね。
投稿情報: p-article | 2006/08/17 09:37
p-article さん、いつも情報ありがとうございます。実は「こんなサービスが既にあるよ」っていうコメントを、期待しながら書き込んでたりして(笑)。実際、既に様々なサービスが実現されているものですね。
ライブドアのサービス、面白そうです。IT企業で実際に保管スペースまで用意するところは現れないと思いますが、それこそ地方銀行の貸金庫サービスと提携したら面白いのではないでしょうか。ビットとアトム、両方ともストレージしますよ、なんて感じで。
投稿情報: アキヒト | 2006/08/18 22:22