ネタフルで紹介されていたのですが、FireFox の拡張機能に「使っていないタブの色を変化させる」というものがあるそうです:
■ 使用していないタブの色が変化するFirefox機能拡張「Aging Tabs」 (ネタフル)
Aging Tabs という機能で、しばらく表示させていないタブの色を変化させてくれます。どんな色に変化させるかはカスタマイズ可能で、同時アクティブになっているタブの色もカスタマイズできます。で、実際にやってみたのがこちら:
ここではアクティブなタブをベージュに、使っていないタブを濃いグレーにするように設定してみました。使っていない方のタブは3段階ぐらいに変化して、未使用時間が長ければ長いほど濃くなります。上のスクリーンショットでは、いちばん左側のタブ(Gmail)が最も濃いのが分かるでしょうか?
これ、ちょうど「ほこり」が積もるのと同じ感覚と言えるでしょうか。しばらく机の上に置きっぱなしにしていた本を見たら、うっすらほこりが積もっていた・・・みたいな(いかに自分が片付けていないかがバレますが)。アクセスしたタブは再び明るい色になるのですが、まさしく「ほこり」を落とすという感覚です。で、ほこりがついているタブ=しばらく使っていないタブを意味するわけですから、しまう(ブックマーク or 保存して閉じる)か捨てる(そのまま閉じる)かどちらかをするように心がければ、整理整頓ができるというわけです。
ここまで考えて、以前ご紹介した"Ambient Signifiers"の概念に近いのではと思いました。そちらでは「デジタル手垢」とでも呼ぶべき手法(digital patina、WEBページ上で頻繁にアクセスするコーナーの背景が次第に濃くなっていく仕掛け)が取り上げられていましたが、Aging Tabs は触っていない方が汚れていくということで、仕組み的にはちょうど逆になりますね。しかし環境上の変化でユーザーに自然な「気づき」を与えるという点で、両方とも共通の発想を持っていると思います。
現実の世界では、ほこりが溜まった部屋を見て「いらないモノが多いなあ」と感じたり、手垢のついた本を見て「これはよく参照する本だよなあ」と感じたりするわけで。こういった「何かをし続けていること/しないままにしていること」が環境面の変化で明らかになるという仕掛けは、意外と応用範囲が広いかもしれません。
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