ブログは情報発信に便利だけど、過去の情報が埋もれてしまう・・・というのはよく聞く話です。実際、時系列にコンテンツが積み上げられていくブログは、そのままでは昔の記事を効率的に掘り出すことはできません。そこでカテゴリ分けやタグ付け、ブックマーク、検索機能などを活用しようという話になるわけですが、こんなアイデアはいかがでしょうか?
■ BStir
仕組みは簡単。ブログのURLを入力してオプションを設定し、実行するとスクリプトが表示されます。そのスクリプトをブログに埋め込んでおくと、対象となったブログの過去エントリをランダムに(指定された数だけ)ピックアップし、リンクと最初の数行を表示してくれるというもの。こちらにサンプルが用意されています:
タイトルと本文の間に表示されている罫線付きの部分が"BStir"で引っ張られた記事で、リロードするとランダムに様々な日付にジャンプすることが分かると思います。こうしておけば、初めて訪問してくれた人にも過去の記事を閲覧してもらえる(確率が高まる)、という仕組み。残念ながらUnicodeのサポートがまだのようで、このブログで実験したら見事に文字化けしてしまいました。
検索機能やタグ機能で過去記事を参照してもらおうとするのが「論理的ナビゲーション」だとしたら、こちらは「非論理的ナビゲーション」とでも言えるでしょうか。いちおうフィルタ機能(キーワードを登録しておくと、そのキーワードが含まれている記事のみがセレクションの対象となる)は用意されているものの、どの記事が表示されるかは完全にランダムです。アクセスしてくれた人の興味を引くことができるかどうか、偶然に期待するしかありません。
しかし「論理的ナビゲーション」がちゃんと用意されているサイトであれば、こんな非論理的な仕組みがあっても面白いのではないでしょうか。論理的ナビゲーションでは、与えられた条件に合致しないコンテンツ=ノイズとしてオミットされますから、「IT系のニュースばかりかと思っていたんだけど、食べ物ネタも書いてるんだなぁ」というような偶然の出会いは期待できません。もちろん「探していないもの=ノイズ」として情報をふるいにかけることも必要ですが、「探していなかったけど重要なシグナル」を手にするためには、非論理的ナビゲーションが欠かせないでしょう。
この"BStir"と同じ機能を、日本のサービスでも見かけたような気がするのですが・・・もしご存知の方がいらっしゃったら、教えていただければ幸いです。ついでに「こんなふざけたナビゲーションがあるよ」みたいな情報も歓迎です。
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