当事者にとってはつらい話なのですが、ちょっと良い話:
■ 去った人もブログの中で生きている (ITpro)
40歳という若さで亡くなられた方が、ブログを残していて・・・という話。会社が運営するビジネスブログだったので、亡くなられた段階で削除されても不思議ではないのですが、その会社ではリンクだけ外してページ自体は残していたそうです。その理由について、担当の方のコメント:
「社員の意向です」と対応者は言う。「別にいまどき,ハードディスクの容量を圧迫するから消す,なんて必要はないですし,表(会社のトップページ)からリンクを張っているわけでもありませんし。ですからまあ,このままでやってます」
確かにテキストベースのコンテンツが必要とする容量なんて、たいしたこと無いのかもしれません。しかし普通なら機械的に削除、が会社の対応でしょう。去った人の声を残すことを社員が要望し、それに会社が応えた・・・という点に、ちょっと感動しました。
しかし「亡くなった人が遺したブログ」というと、様々な面に思いが及びますね。保存/公開しておくことに法的な問題はないのか、逆に勝手に削除すると問題になるのか。死後も残しておいて欲しい場合にどんな遺言を書けばよいのか、逆に残して欲しくない場合にはどうするのか。残ったブログに子孫が加筆修正することは許されるのか、アカウントは引き継げるのか。などなど、ブログの重要性が増せば増すほど、今後こういった点が問題になっていくのかもしれません。
さてさて、自分ならどう考えるだろう・・・とちょっと想像してみたのですが、とりあえずどのブログもしばらくの間は残しておいて欲しいかな、と思います。しかしスパムコメント/スパムトラックバックに対応しなくちゃいけないから、誰か運営してくれる人が欠かせないよなぁ、とか思ったり。あ、その人にはサイトから得られるアフィリエイト収入を渡す、っていう契約にしておけばいいのか(微々たる額だけど)。しかしこの辺の権利関係って大変そうだから、高齢者ブロガー向けに「ブログ遺言」サービス(死後の権利関係調整・運用代行・維持コストの管理・サイトから得られる収入の管理 etc.)なんて開発したら売れるかも・・・。
ということで最後はちょっと不謹慎になりましたが、ブログが思い出を残す装置としても働いてくれるようになったら嬉しいですね。
ええはなしやー
死後も永遠にブログを保守してくれる「永代ブログ供養サービス」とか、いいかもしれませんね。誰でも15秒は有名になれる時代から誰でも死後にも有名になれる時代が到来。そして23世紀位には近代社会を勃興を理解するための有用な資料に。
そのうち「うちのブログは3代にわたって書き綴ってきた由緒あるブログ」とか登場してくる時代になったりするのを想像するだけでも楽しいかも。
投稿情報: tai | 2006/12/21 14:03
tai さん、コメントありがとうございます。
> 「うちのブログは3代にわたって書き綴ってきた由緒あるブログ」
これ、面白いですねー。そして今後あり得る話だと思います。家族が引き継ぐだけでなく、リアルでの友人やネット上での知り合いとか、様々な「引継ぎ」があって良い話だと思います。
そうなると、少なくともアカウントの管理とか権利関係だけでも、早めに対応する必要がありそうですね。アカウントを設定する時に「なんらかの理由で更新が不可能になった場合に権利を引き継ぐ人」を入力できるサービスが登場したりして。
投稿情報: アキヒト | 2006/12/24 23:16