教育現場にいらっしゃる方には目新しい話ではないのかもしれませんが、高校において「携帯電話」を教える教科書が登場したそうです:
■ 高校の情報A 携帯をきちんと教える (asahi.com)
平成19年度用に東京書籍が発表した、「情報A」の教科書について。ちなみに僕はとっくの昔に高校を卒業した男なので、いま高校でどんなカリキュラムになっているのか全く知らなかったのですが、
コンピューターの基礎知識を学ぶ情報Aは、プログラムなどを習う情報B、情報社会での態度を身につける情報Cの2科目とともに03年に新設された。このうち1科目を必ず学び、7割の生徒が情報Aを履修している。
のだそうです。そうか、深夜の教育テレビに出てくるナゾの男「浅沼コリン」はこの教科を教えてたのか……。それはともかくとして、この「情報A」用の教科書として東京書籍が発表したものの中に、携帯電話について説明するページが含まれているのだとか。
これがそのページ(東京書籍のHPにあったサンプルPDFから抜粋)。これだとハードの説明だけですが、「教科書では、携帯電話の仕組みや機能を示す。コンピューターとも重なる内容として、個人情報や著作権、情報セキュリティーの知識、情報社会の一員であることなどに注意を促す」とのこと。ただ、ご存知の通り携帯電話/携帯電話用WEBサイトの世界は日進月歩ですし、どこまで十分な内容になるのでしょうか?モバゲータウンやケータイ小説、プロフなどといった個々のサービスの背景や価値、危険性なんかもカバーできるのでしょうか。
情報モラルに詳しい千葉学芸高校の高橋邦夫校長は「車が登場したころ、交通ルールは学校で学んだが、今は家庭で横断歩道の渡り方などをしつけられる。高校生たちが親になれば、教科書で学んだことを子どもに教えるでしょう」と話す。
と朝日新聞の記事は締めくくっていますが、逆に親の方が「高校生たちにケータイの使い方を教えられる」っていう方が現状に近いのでは。クルマにひかれないように、若者がおじいちゃん/おばあちゃんの手を取って横断歩道を渡る……こと携帯電話に関しては、こっちの例えの方が適切でしょう。
ちょうどシロクマ日報で「ネットで危険なのは若者か、それとも……」というエントリを書いたのですが、意外に若者の方がネット、特に携帯電話WEBサイトとの付き合い方・そこでの危険の避け方を早く学習するような気がします。ヘンな話、性教育のように誰も「タブー」に触れようとせず、現実に即さない授業内容が教えられる……なんてことにならないように願います。
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