もう1つ心理学系の小ネタで。最近のライフハック系記事では「朝型人間になろう!」的な内容が多いように思うのですが、「夜の方が勉強がはかどるんだけど」って感じてる方はいませんか?そんな方に朗報です -- 「夜の方が勉強に向いている」ことが、科学的に証明されたとのこと:
■ Brains Learn Better At Night (ScienceDaily)
The University of Adelaide (アデレード大学)の研究生、Martin Sale さんらによる研究結果。脳の学習能力を調べる実験を行ったところ、実験が朝に行われるよりも夜(原文では"evening"という単語が使われていますが、残念ながら正確な時刻の記載はなし)に行われた方が、学習能力が高かったそうです。
この結果について Sale さんは、一日の時間帯に応じて身体の活動が変化するのは特殊なことではない、としています。例えば捕食動物に襲われることを防ぐため、と述べているのですが、「捕食動物は夜行性が多い=夜間は脳の動きを高めておく必要がある」といった理由があるのでしょうか?話はそれますが、こういった人間の身体に残る「進化の名残り」的な話は、以前『人体 失敗の進化史』や『 恐竜vsほ乳類 1億5千万年の戦い』などを読んだ時にも登場してきました。何万年も前に必要とされた機能や特徴が(特に変える必要が無かったので)残っていたりして、なかなか面白いですよ。
いずれにしても、この研究が正しければ「勉強はなるべく夜に回せ」ということになりますよね。うーん、なんとなく夜型人間の方が合っているように感じている自分としては、嬉しい研究結果かも。
原文まで見ずに横レスですが、ここでの学習能力って記憶力のことですかね?
その昔受験生時代に、記憶力を求められる教科(語学、歴史など)は寝る前に回転の求められる教科(数学)は朝一番に、と言われたのを記憶しています。
だから今も会社では、新しい資料のコンセプトやアウトラインを作ったり原稿を書くのは午前中にやって、調べ物や校正作業は残業してやるようにしているのですが・・
投稿情報: yoshikawa | 2007/08/19 14:29
元記事のところを読んでも何故か論文雑誌掲載の情報がないですね。
きちんとした研究であれば、査読を受けて論文の内容を吟味された上で雑誌掲載されるか(または掲載不可となるか)決まるのですが、この記事にはそういった情報がないので、研究そのものの信憑性はよくわかない状況です。
また、どれくらい良くなったかの記載もないので、5%良くなった程度のものなのかもしれませんね。
あとは、朝に脳をチェックするときには、2時間ほど前にきちんと食事をとっておくようにしないと、脳の活動は弱くなります。そういった条件をきちんとした実験かどうかも少し疑問ですね。
投稿情報: ueda | 2007/08/19 23:02
> yoshikawa さん
コメントありがとうございます。
なるほど、仰る通り「脳の働き」といっても記憶力や判断力、認識力など分けて考えなければいけないかもしれませんね。元記事によれば、実験で確認されたのは「脳が手の動きをコントロールする能力」ということなので、記憶力とは異なるようです。
> ueda さん
コメントありがとうございます。
そうなんです、論文の記載がないんですよね…… ScienceDaily は必ず掲載雑誌の情報を載せてくれるので、論文としては発表されていないのでしょう(記事はアデレード大学のニュースから抜粋した、と書かれていますね)。すみません、信憑性についてはその程度、とお考え下さい。
> あとは、朝に脳をチェックするときには、2時間ほど前にきちんと食事をとっておくようにしないと、脳の活動は弱くなります。
なるほど、そんな条件もあるのですね。「早起きは三文の得」とばかりに早起きしても、朝食を取っていないと逆効果、ということもあるということでしょうか。
投稿情報: アキヒト | 2007/08/22 12:16