最近、オルタナブログで中さんが「背表紙が見える書籍のネット検索」を紹介されていましたが、「書店で本を選ぶ感覚で使える検索インターフェース」という意味ではこちらも同様かもしれません:
information aesthetics で紹介されていたサービス。APIが公開されているサイト(現在 Amazon、eBay、flickr、YouTube の4つ)と連動して、そのサイト内のコンテンツ(書籍、画像など)を検索した結果をビジュアルに表示してくれるというもの。最近この手のサービスをよく目にしますが、oSkope が面白いのは「サムネイルを自由に動かせる」という点。例えば以下は、Amazon の書籍を"Polar Bear"というキーワードで検索した結果:
ヒットした書籍の表紙が、このようにアイコンとなって表示されます。そしてアイコンの上にマウスオーバーすると、詳細がポップアップ表示されるという最近お馴染みのインターフェース。ちなみに上の画像は「グリッド」形式で表示したもので、この他にも「スタック」(画像が重なり合う形で整列して表示される)「パイル」(画像が重なり合う形でランダムに表示される)「リスト」(リスト形式)「グラフ」(売上ランクがX軸、価格がY軸になっているグラフ上に画像がプロットされる)の合計5形式で表示することが可能です。
で、以下がアイコンを動かしてみた画面。画面で自由にアイコンが移動できることに加えて、気になった商品を「マイフォルダー」に保存しておくこともできます(以下の画像は「マイフォルダー」を展開したところ)。もちろん「マイフォルダー」内でもアイコンを自由に配置することが可能:
という感じで、ちょうど書店で平積みされている本を前に「これ面白そう、これは興味なし」という風に本をより分けるイメージで操作することができます(実際の書店でそんなことをしたら怒られますが……)。Second Life の中でこんなインターフェースを持つ「書店」がオープンしたら、本当に書店で本を選ぶ感覚になるかもしれません。
ただ、マウスとカーソルでアイコンを整理していくというのは、はっきり言ってかったるいです。ビジュアルサーチがあまりヒットしないのは、単純なリスト形式以上の操作性を実現することが困難だから、という理由もあるのではないでしょうか。その意味で、これも「なんだか面白いサービス」の域を出ない……
……と思ったのですが、タッチパネルの端末で操作したら感想も違うのかもしれない、と思い直しました。例えば気になった本だけを「ピッピッピッ」と指ではじいて、いらない本の山を手で「ガサッ!」と画面外に押しやって、残った本を拡大して吟味する……なんてことが実現できたらラクかもしれません。また Amazon なら「なか見!検索」と連動して、本のアイコンの上を「サッ」となでると、表紙がめくれて中身が見える……なんてことも可能かも。いずれにしても、これから「(iPhone、iPod touch などの端末の普及により)アイコンを指で操作できる人も増える」という前提に立てば、こうしたビジュアルサーチの開発を進めておくことも重要になるのかもしれません。
<余談>
oSkope の「グラフ」形式で先ほどの結果を表示したのがこちら:
上にあればあるほど高い本で、右にあればあるほどよく売れている本、ということが一目で分かります。これはこれで便利かも。X軸・Y軸に何を設定するかが自由にカスタマイズできれば、もっと使える機能になるかもしれないなぁと感じました。
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