これは面白いかも。ちょっと見かけがとっつきにくいですが、注目して損はないサイトです:
■ 「ローゼン」真紅が思い通りにしゃべります NECの音声合成実験サイト (ITmedia News)
テキストを入力すると、アニメ「ローゼンメイデン」のヒロイン・真紅の声で読み上げてくれるというサイト「Alice Project」について。「そんなアニメに興味ないし」という方、せめて以下のサンプルだけでもどうぞ(残念ながら現在アクセスが集中しているため、サイトともども表示されにくくなっています):
※本当は自分で作成したものを貼り付けたかったのですが……アクセス集中のせいか、ユーザー登録の確認メールが飛んできません。なので、まぎーめいさんという方のこちらの作品を貼り付けさせていただきました。
※ごめんなさい、コードが用意されていたので単純に貼り付けたのですが、YouTube 的にエンベッドしてくれるわけではないですね……失礼しました。
まるで実際の声優が読み上げたようですが、NEC共通基盤ソフトウェア研究所が開発した音声合成エンジンで自動的に合成されたものです(ただし「アクセントの位置や音の高さ、話すスピードなどを調整し、より自然な声に近づけられる」とのこと)。他のユーザーが作成した音声も確認することができ、以下のスクリーンショットでお分かりのように、個々の「作品」に対して投票や報告ができるようになっています:
ではなぜNECの研究所がこういったスタイルのサイトをオープンさせたのか、という点ですが
「ローゼンメイデンは、人形が完璧な少女『アリス』になることを目指すというストーリー。まだ不完全な音声合成エンジンの性能を完全なものに近づけたいという思いとマッチしている」――ユーザーが合成音声をどのように修正したか調べ、エンジンの精度向上につなげる。「数千の修正データが集まれば、実験データとして使えるのでは」
とのこと。つまりユーザーに楽しみながら参加してもらうことで、裏で実験データを取っているわけですね。いや、別に「俺たちはモルモットか」と言いたいのではなくて、こういった趣向は歓迎したいと思います。Google も似たような実験サイト(ex. ゲーム感覚で様々な画像にタグを付けさせる)などを開設してますしね。
しかしこういったスタイルが定着したら、「美声の人から音声サンプルだけをもらい、自由に『声優』を育てる」という時代になるのかなあ、と想像してしまいました。つまり今回は「ローゼンメイデンの真紅」というキャラクターが1つの方向付けになっているわけですが、それがなくても、同じイメージを共有する人々が集まって「僕ら好みの演技をするように性格付けをしよう」という合意を取ればいいわけですよね。で、後は手分けして様々な台詞を作成し、評価しあうことでパラメータを修正していくと。
奇想天外なことを言っているかもしれませんが、ネットを通じて無数の実験データを取れる時代なら、数多くの「声優ロボット」を育てることも可能なのかなぁと思います。そしたらニコニコ動画がますます盛り上がる、じゃなかった、ますます個人が映像コンテンツを作るのが容易な時代になるのかもしれません。それが「声優受難の時代」と捉えられるのか、「日本アニメ飛躍の時代」となるのかは分かりませんが。
< 追記 >
ようやくアクセス集中の嵐を抜け、本登録できました。
……僕はこのキャラクターのこと、「麻生太郎氏が好きな漫画の主人公」程度しか知らないのですが、なんか高飛車ですね(ちなみにスピーカーマークをクリックすると、当然ながら真紅の声でこの台詞が読み上げられます)。これがツンデレってやつでしょうか。まあそれはいいとして、早速何か台詞を読んでもらいましょう。
これが作成画面。ITmedia の記事にある通り、最初は「やさしい」モードが設定できないようになっています。
……と、現在はここまでで終わり。というのも、テキストを入力して「次へ」ボタンを押しても、画面に何の変化も起きない状態が続いています。予想以上にアクセスが多かったのか、サーバがダメダメなのか。いずれにしても、やっぱりベータテストは最初にクローズドで試さなきゃ、ってことかも。
< 追記その2 >
30分待って、ようやく1つ登録できました。以下のリンク画像からどうぞ。って、別にテキストリンクでいいんですが:
ちなみにこの音声、テキストを入力しただけで何の編集も行っていません。なのにここまで自然に喋れるとは、かなり賢いかも。サーバはダメだけど。
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