Web2.0List 経由で知ったネタ。Google がスタートした新しいサービス、というかゲーム:
ゲームをスタートすると、サムネイルサイズの画像がランダムに表示されます。それに合うラベルを次々に付けていくというもの(言語は英語のみ)。2人1組で行うようになっていて、パートナー(世界のどこかにいる誰か)と同じラベルを付ければスコアをゲット+次の画像が表示されます。制限時間は90秒。
という単純なルールなのですが、やってみるとこれが面白い。"sea""sky""cat"のように描写しやすい画像ならよいのですが、なにしろ画像はランダムに表示されるので、「こんなの形容できるか!」というようなものが登場することもあります。しかもパートナーとの息が微妙にズレてしまったり(英語でラベルを付けなければならない、というところもポイント)。難しい画像の場合には「パス」も可能なので、「英語はちょっと」という方もぜひ一度お試しを。
とここまでルールを説明してきてお気づきかもしれませんが、このゲームを通じてプレーヤーが入力した単語は、Google イメージ検索の精度を向上させるためのデータとして使われます。賢い。このルールならプレーヤーたちは「自分が付けたいラベル」ではなく「相手(=一般的な人間)が付けそうなラベル」を入力するわけですから、収集するデータとしては最高です。
以前もこのブログで書いたことがありますが(タグではフォークソノミーを実現できない)、コンテンツの製作者が自身のコンテンツに付けるラベルは恣意的なものになる可能性があるはずです。鳥を写した写真に、「明日への夢」という自分にしか分からないようなラベルを付けることもあるでしょう。しかし Google Image Labeler の方式であれば、「鳥」というラベルを付けるのだというデータが収集できる可能性が高い、ということになります。ゲームという形式で参加の敷居を低くしながら、ちゃっかり良質なデータを取るという点で、他のサイトでも参考になるアイデアだと思います。
例えば「はてブ」などでも、付けるタグが他の人と被れば被るほどメリットが得られる・・・などという仕組みが作れたら、よりタグの精度が上がるのではないでしょうか。逆に証券市場などと同じ理屈で、人気のあるタグが集中し、個性的なタグが失われてしまう(それによってニッチな基準による検索が不可能になる)という危険性はありますが。
コメント