これはWEBサービスというよりもアート作品、インスタレーションのようなものですが。Wikipedia のように多人数が参加して、WEB上に雑誌を作ろうという試みだそうです(via swissmiss):
■ Anything
写真とテキストによって構成される、64ページの「雑誌」をWEB上に作る試み。各ページを順に見ていくことも、特定のページにジャンプすることも、はたまたいずれかのページへランダムにジャンプすることも可能です。
以下のスクリーンショットはページのサンプル。このように各ページの左側には写真が、右側にはテキストが配置されています。雑誌といっても長い文章が載っているわけではなく、写真から想起される言葉(あるいは言葉から想起されるイメージ)を載せたアートのような感じですが、なかなかカッコイイです:
(ちなみにこのページのパーマリンクはこちら)
このサンプルの場合、写真は HANNAH という方が、テキストは l. a. susong という方が寄せたもののようですね。このように、各ユーザーは「写真をアップする」「テキストを書き入れる」のいずれかの役割を選択し、64ページのなかのどれか1ページを担当するとのこと。で、64ページすべてに写真とテキストが配置された段階で各ユーザーに通知メールが送られ、その「号」の編集は終了 -> ページ内容が固定化されて次の「号」の編集に移る、という仕組みになっているそうです(現在は第1号の制作中で、従って写真しかないページ/テキストしかないページも存在します)。
ちょっと面白いのは、解説ページに「Anything とは~です」という部分があり、「~」の部分をご覧のようにプルダウンメニューで選択できるようになっているところ。選択した結果で何かが変わるわけではないのですが、「ダイナミック・ウェブサイトである」「時間のムダである」「インスピレーションの源である」など様々な捉え方がありますね。個人的には、"collaborative magazine"(みんなで作る雑誌)という表現が適しているように思います。
ということで、厳密には他人の書いた文章・アップした写真の修整はできないので、「Wikipedia 形式」というわけではありません(また新規ユーザー登録も募集していません)。なので「Wikipedia 型雑誌」というと語弊があるかもしれませんが、多人数の力で1つのコンテンツを作り上げるという点は共通しているのではないでしょうか。毎月1つのテーマを設定して、そのテーマにあった写真や文章を自由にアップする。それをどう表示するかは、各記事へのアクセスの大小で決める――なんてWEBマガジンがあっても面白いかもしれません。
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