以前からIBMは仮想世界の利用法を研究していましたが(関連記事)、いよいよ社内セカンドライフ(当然 Second Life の方です)を現実のものとするようです:
■ IBM to host private Second Life regions (Reuters)
IBMが世界で初めて、セカンドライフのプライベート空間(IBM社員しか立ち入れない空間)の設置に乗り出すというニュース。現在はテスト段階で、数週間後に本格稼働するとのこと。プライベート空間はIBMのファイアウォール内に設置され、IBM社員であれば通常のセカンドライフ空間との間を自由に行き来できるそうです。また社員だけでなく、IBMの顧客を招くことも計画しているとか。
通常のセカンドライフ空間はリンデンラボのサーバ上に存在しているわけですが、企業が所有するサーバで、しかもファイアウォール内であれば、機密情報を扱うリスクが下がるわけですね。リンデンラボ側では、セカンドライフの仮想空間を会議や協業の場として企業に活用してもらうことを考えているそうです。IBMのケースを足がかりにして、当然他企業への展開も狙っているのでしょう。
個人的には、まだIMやブログ、Wiki といったツールすら社内利用のモデルが確立していないような段階では、「社内セカンドライフ」は当分一般化しないと感じます。ただこれもIBMという存在が第一歩を踏み出したことで、興味を持つ企業は多くなりそう。新しいモノ好きのトップがいる会社では、「とりあえずどんな感じか調べとけ!」という話になるかも。またリンデンラボにとっても、鳴かず飛ばずの一般向けセカンドライフより「社内セカンドライフ導入事業」の方が収入源として期待できるようになるかもしれませんから、昨年起きたセカンドライフブームの焼き直しで「社内セカンドライフブーム」が演出されたりして……。
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