クラシック音楽から連想する言葉といえば「癒し」や「安らぎ、「知的」「情操教育」といったところですが、この度「癒さない」クラシック音楽を集めたCDが発売されたそうです。その名も「ストレス」:
この表紙は……間違いありません、蛭子能収さんの絵ではありませんか。いかにもストレスが溜りそうなCDです。収められている曲もジョージ・クラム「ブラック・エンジェルズ」に始まり、カバレフスキーの「道化師:ギャロップ」やストラヴィンスキー「火の鳥:カスチェイの家来の凶悪な踊り」など、ラストはコルサコフの「熊蜂の飛行」で締めるという凶悪な構成。個人的にはサティの「グノシェンヌ」が収録されていないのが不満ですが。
実はこの記事を読んで存在を知りました:
■ 徐々にクセになる不愉快さ CD「ストレス」 (asahi.com)
ファン開拓には癒やし系――。カラヤン指揮のムーディーなナンバーを集めた89年のCD「アダージョ・カラヤン」が爆発的に売れて以来、クラシック業界はこの呪縛から抜け出せない。結果として耳に快いごく一部の曲を「これぞクラシック!」と聴衆に強(し)い、楽しみの枠を狭めてきたとも言えないだろうか。
いやぁ、仰る通り。今のご時世、「ファン開拓には王道を」なんて発想はつまんないですよね。どんどん「なんだこりゃ?」って音楽を紹介して欲しいところです。
考えてみれば、「クラシックは癒し系」などのように惰性で続けられている発想、あるいは無批判に受け入れてしまっている前提は多いのかもしれません。「ストレス」を聴きながら、自分の仕事でも自由な発想ができるように心がけてみたいところです。
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