画像共有に動画共有、音楽共有と、「~共有」と名の付くサイトはごまんとありますが、意外なモノまで共有されて問題になっているとのこと:
■ Postyourtest.com raises ethical concerns (eSchool News)
"Postyourtest.com"という、その名の通り(Post your test, 「あなたのテストを投稿して」)テストを共有しようというサイトについて。テストといってもソフトウェア等のテストではなく、学校で行われるいわゆる「テスト」のことです。実際、「聖書と現代科学」などといったテストがアップされており、お馴染みのレーティングや評価も投稿されています。
このサイト、別にカンニングを推奨しているわけではなく、「生徒と教師が集まって、みんなで勉強しよう」というのが趣旨のようなのですが……教育関係者からはこんな批判が出ています:
"Yes, [web sites like Postyourtest.com are] worrisome, partly because we can be pretty sure that not all instructors are changing their tests every semester, as they should," Satris said in an eMail message to eSchool News. "It should be something of a wake-up call. We should assume that if we've given a test, then the test is somewhere out there. These sorts of sites bring that message home to faculty."
He added: "With sites like these online, instructors will be more likely to change their tests more often; the unintended consequence is that if instructors change their tests more often, then sites like this will become less valuable."
「ええ、Postyourtest.com のようなサイトはやっかいです。学期毎にテストの内容を変えるべきなのに、全ての教師がそうするわけではないですから」と、Satris 氏は eSchool News に寄せたメールの中で語った。「これは教師の目を覚まさせるものでしょうね。テストを行ったら、そのテストは外部に漏れるのだというメッセージを、こうしたサイトは発しているのだと思います。」
さらに彼はこう加えた。「こういったオンラインサイトが登場した結果、教師は以前よりも頻繁にテストの内容を変えるようになるでしょう。そうすれば、この手のサイトは意味のないものになるかもしれない。」
確かに「テスト共有サイト」なるものがあると気づいていない先生にとっては、Postyourtest.com はカンニングツール以外の何者でもないでしょうね。まぁ、以前からオフラインで行われていることなのですが、情報共有の速度と効率性は格段に上がるでしょう。また記事の中では、「テストの答えだけを覚えて試験に臨もうとする生徒が出てくるのではないか」といった批判も行われています。
しかし、「テスト共有サイト」はそんなネガティブな面しか持っていないのでしょうか。例えば参考書を買うお金がない、けど練習問題をやりたいという時に、適切な問題がネット上で探せるようになっていれば十分役に立つでしょう。また学校の先生の解説だけでは分からなかったことが、優れた練習問題を解くことで理解できる、そんなケースもあると思います。そしてテスト共有サイトであれば、「群衆の叡智」効果によって、優れたテストが一目瞭然になるはずなわけで。
ということで、カンニングツールになる危険はあるにせよ、個人的には Postyourtest.com は優れた教育サイトになる可能性があるのではないかなぁと思います。いずれにしても、価値を決めるのはサイト仕組みではなくて、そこに集う人々と管理者の行動の結果になると思います
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