「希望を持つことは、うつ病の防止に効果的」という、さほど驚きではない研究結果が発表されたそうなのですが、そこで「希望を持つとはどういうことか」が解説されています:
■ You've Got To Have Hope: Studies Show 'Hope Therapy' Fights Depression (ScienceDaily)
よく「希望を持て!」などと言われますが(実生活で言われることはそんなにないか)、いったいどうすれば希望が持てるのか。オハイオ州立大学の研究者らによると、希望はただの楽観主義とは異なるもので、「希望を持つ技術」を教育することができるのだそうです。
では希望とは何なのか?というと、
“If you feel you know how to get what you want out of life, and you have that desire to make that happen, then you have hope,” Cheavens said.
Hope is different from optimism, which is a generalized expectancy that good things will happen, she said. Hope involves having goals, along with the desire and plan to achieve them.
「自分が人生で得たいものがどうやったら得られるかを分かっている、という感覚があり、それを達成する意欲があれば、それは希望を持っているということです」と Cheavens 助教授は述べた。
彼女はまた、楽観主義は「何か良いことが起きる」という漠然とした期待感であり、希望とは異なると述べた。希望の中に含まれているのは、目標とそれを達成しようという意志、そして達成するための計画である。
とのこと。この因数分解に基づき、実際に「希望を持つ技術」を教えているそうなのですが、その中では
- ゴールを見つけること
- ゴールに至る道筋を描くこと
- ゴールに向かう意志を持つこと
といったスキルが扱われているそうです。要は「頑張れば良いことがあるはず」とグッとこらえるだけではダメで、ゴールとルートを具体的に描いて初めて希望と呼べる、ということでしょうか。
というわけで、今日から「希望を持て!」というセリフで他人や自分を励ますときは、「何が望みなの?」「どうすればそれが達成できると思う?」と計画立案までサポートしてあげた上で、「とりあえずこの計画で頑張ってみなよ!」と背中を押してあげなければいけない、と。でないと単に「楽観主義者になれ!」と言っているだけであって、何の効果も実効性もない方法を押し付けることになってしまうのかもしれませんね。
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